京セラは2月12日、同社のみなとみらいリサーチセンター1階に設けられている共創スペース「クリエイティブファブ」において、視覚障がい者の駅ホームなどでの安全な歩行をサポートする「視覚障がい者歩行支援システム(VAシステム:Visually-Impaired Assistance System)」の体験コーナーを2月18日から3月19日までの期間、開設すると発表した。
同社によると近年、視覚障がい者の駅ホームからの転落や列車と接触する事故が多く発生し、その対策が喫緊の社会課題となっているという。しかし、その有効な対策であるホームドアは、設置費用ならびに既存のホームに追加設置する際の構造面での制約から、設置件数は全体の一部にとどまり、普及までには相当な時間を要するものといわれいる。
そこで同社は、保有技術であるRFIDならびに振動・音声による情報伝達技術を組み合わせた「スマート白杖」と駅ホームや列車の連結部にパッシブRFタグを設置。「スマート白杖」が同タグの受信範囲に入ると、歩行者に手元の触覚伝達技術を通じて、危険を知らせる仕組みを開発している。
今回の開設する体験コーナーでは、実際の駅ホームを模したセットにて、「スマート白杖」での危険認知までを体験できるという。
また、同体験コーナーの参加者からの意見や感想を開発に生かすことで、ユーザー視点での使いやすさ向上を図り、歩行者の安全をサポートする手段のひとつとして、社会実装を目指す。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス