中国ハイテク大手の華為技術(ファーウェイ)は、同社が構築を支援した、世界中の携帯電話によって使用されているネットワークにアクセスできると報じられている。同社は法執行機関のために用意したバックドアを10年以上にわたって利用していると、The Wall Street Journal(WSJ)は米国時間2月11日、米当局者らの話として報じた。記事によると、米国は4G装置全体にわたって2009年からアクセスがあることに気づき、2019年末に英国とドイツにこの情報を開示したという。
バックドアは、法執行機関が使用できるように、基地局、アンテナ、スイッチング機器などの通信事業者用装置に設けられていたと、WSJは報じている。同紙によると、ファーウェイがアクセスできるように設計されていたと米当局者らは主張している。
米国家安全保障問題担当大統領補佐官であるRobert O'Brien氏は、「われわれには、ファーウェイが全世界で保守および販売するシステムの中の機密情報や個人情報に、秘密裏にアクセスできることを示す証拠がある」と述べたいう。
CNNによると、O'Brien氏は、安価な中国製ソリューションは一部の国にとって「拒絶しがたいほど魅力的な贈り物」だが、それには、中国企業にネットワーク上の情報にアクセスされるという「代償が伴う」とも述べたという。
ファーウェイは報道を否定し、「世界中の通信ネットワークに極秘にアクセスして他国に対する諜報活動を行ってきた」のは米政府の方だと述べた。
「ファーウェイが合法的な傍受機能を利用しているとする米国の主張は、カムフラージュ以外の何物でもない」「ファーウェイが通信ネットワークに秘密裏にアクセスすることは過去にも未来にも決してなく、われわれはそれを行う機能も持っていない」とファーウェイは12日、電子メールによる声明で述べた。
ホワイトハウスはコメントの依頼にすぐには応じなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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