英国と欧州連合(EU)が一定の制約を設けながらも、華為技術(ファーウェイ)が5G通信設備構築に参入することを認めた。これを受けて英携帯通信大手のVodafoneは、物議を醸しているファーウェイの機器を欧州の中核ネットワークから撤去するのに必要な期間について、見通しを明らかにした。
Reutersが先に報じた通り、Vodafoneの最高経営責任者(CEO)Nick Read氏は現地時間2月5日、報道陣に対し「約2億ユーロ(約240憶円)の費用と約5年の期間を要する見込みだ」と語った。同社は米CNETへの電子メールで、この発言が事実であることを認めた。
Boris Johnson英首相は1月下旬、ファーウェイによる5Gへの参入を、同国5Gネットワークの中核部分の構築から排除することを条件として認めた。欧州委員会も同時期に、同様の制限付きで比較的リスクの高いベンダ―を採用することを許可する、いわゆる「ツールボックス」措置を発表した。
米国が同盟国にファーウェイの排除を要請していたにもかかわらず、こうした承認は行われた。米商務省は、Donald Trump米大統領が5月、ファーウェイを米国の通信ネットワークから実質的に排除する大統領令に署名したことを受け、ファーウェイをブラックリストに追加した。これにより、ファーウェイとの取引を希望する米国企業はライセンスを取得することが必要になった。ファーウェイは、中国政府との緊密なつながりを理由に、米国の国家安全保障上の懸念材料となっている。
ファーウェイはこれまで不正行為を否定しており、無実だという姿勢を貫いている。オーストラリアも2018年8月、ファーウェイの5G機器使用を禁止した。
米CNETはファーウェイにコメントを求めたが、回答は得られていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?