ウィルス対策ソフトウェアメーカーAvastが、Jumpshotという子会社を通して「機密性の高い」ウェブ閲覧データを販売していると報じられている。MotherboardとPCMagが米国時間1月27日に公開した調査結果によると、同社のソフトウェアは、ユーザーのクリック操作やウェブでの動きを追跡し、「Google」や「Googleマップ」での検索内容や、訪問した具体的な「LinkedIn」ページ、「YouTube」動画、ポルノサイトなどのデータを収集しているようだ。Avastの無料ウイルス対策ソフトは世界中で多くのユーザーに使用されている。
収集されたデータは、Jumpshotによって再パッケージされ、販売されているという。Jumpshotのウェブサイトでは、「インターネットの最も貴重なウォールドガーデン」内のユーザーの行動に関するデータを提供できると説明されている。記事によると、Jumpshotの過去と現在の顧客、潜在的な顧客には、Google、Yelp、Microsoft、Pepsi、Sephora、Home Depot、Intuitなどが名を連ねる。記事は「漏えいしたユーザーデータ、契約、その他企業文書」に基づいているという。
Avastの広報担当者は27日、電子メールによる声明で、Jumpshotは「氏名、電子メールアドレス、連絡先の詳細など、個人を特定する情報」は取得していないとし、ユーザーには常にJumpshotへのデータ共有をオプトアウトするオプションを提供していると述べた。さらに、「ユーザーのプライバシーと、当社の主力セキュリティ製品で必要なデータ利用とのバランスをとる責任」があることを理解し、重くとらえていると述べている。
Avastはユーザーに対し、ウイルス対策ソフトウェア内のポップアップメッセージで、データ収集をオプトインするよう求めていると報じられている。しかし、「複数の」ユーザーがMotherboardに対し、閲覧データがその後販売されていることを認識していないと述べたという。
同社のプライバシーポリシーには、個人データは同意に基づき、「非特定化されたデータセットの作成に使用され、トレンド分析の製品やサービスを構築するために、Jumpshotに提供される」と記されている。
米CNETはJumpshotにコメントを求めたが回答は得られていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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