テクノロジで日本のモノ作りを世界へ--元フェイスブック代表がクラフトビール「CRAFT X」

 MOON-Xは常陸野ネストビールや清酒菊盛などで知られる木内酒造とコラボレーションし、新ブランドのビール「CRAFT X」をCRAFT X 公式ショップ限定で販売開始した。

パッケージにもこだわった「CRAFT X」
パッケージにもこだわった「CRAFT X」

 12缶6960円(送料無料・税込)のサブスク型で、毎月の定期購入となる。初回は2000円を割り引く。

 MOON-Xは、2019年8月に設立された新会社で、元フェイスブック ジャパン代表の長谷川 晋氏が代表を務める。CRAFT Xは、同氏が取り組む「テクノロジーを活用して日本のモノづくりを体現するブランド群を世界中に提供していく事業」の第1弾となる。

クリスタルIPAを月12本、会員プログラムとして毎月6969円(税込)で提供する
クリスタルIPAを月12本、会員プログラムとして毎月6969円(税込)で提供する

 長谷川氏は、「今後は季節限定ビールなども考えている。飲んで意見をしていただき、試飲会など一緒につくっていくコミュニティのようなもの。クラフトビールが大好きな方と一緒にビジネスをつくっていきたい」と語る。

木内酒造 代表取締役社長の木内洋一氏とMOON-X 代表の長谷川 晋氏
木内酒造 代表取締役社長の木内洋一氏とMOON-X 代表の長谷川 晋氏

 ネットを介してフィードバックをもらい、モノ作りに素早く反映させて味を進化させていく。またネットで情報発信をしていくことで、グローバルに広めていく考えだ。

 なぜ、クラフトビールを事業の第1弾に選んだのか。フェイスブック時代に、サンフランシスコでクラフトビールの美味しさに衝撃を受けたことが原点となり、その後、フェイスブックの地方創生プログラムなどを通じて、日本全国の多くのブリュワリーや醸造所が地域経済で大きな役割を果していることを実感したという。

SNSを活用してブランドをつくり、オンラインでの直接販売によってフィードバックをすばやく反映する
SNSを活用してブランドをつくり、オンラインでの直接販売によってフィードバックをすばやく反映する

 また、日本のビール市場を見ると、クラフトビール市場は2011年から2018年までの7年で2倍に成長しているものの、米国と比較するとシェアは小さく、伸びしろが大きい(出荷量ベース:米国13%・日本0.9% 矢野経済研究所調べ)。そうした背景から、クラフトビール業界への参入を決定したと説明した。

市場トレンド
市場トレンド
国内クラフトビール市場
国内クラフトビール市場

 木内酒造は、文政6年より続く老舗の醸造所だ。木内酒造 代表取締役社長の木内洋一氏は、「しょせんは素人だろうと思い話だけを聞こうと思ったが、(長谷川氏の)人柄、クラフトビールのコラボレーションはもしかするとおもしろいかもしれないと感じた。アナログな人間なので、どんなことになるか興味がわいたので一緒にやることに決めた」と語った。

ホップはヘイジー、ボディはウエストコートで、味は「IPAいいとこどり」という
ホップはヘイジー、ボディはウエストコートで、味は「IPAいいとこどり」という

日本のいいものを世界へ--MOON-X立ち上げの背景

 長谷川氏は、フェイスブック以前からIT企業などでさまざまな経験を持つ。MOON-Xの事業は、P&Gで実感した人々の生活を豊かにする「モノづくり」と、楽天・フェイスブックで経験した、デジタル上での購買体験やプラットフォームを活用した情報発信など「テクノロジー」に大きな可能性を感じたところからスタートしたという。

消費者との対話、日本の作り手との協業、テクノロジーの活用を併せてビジネス化する
消費者との対話、日本の作り手との協業、テクノロジーの活用を併せてビジネス化する

 長谷川氏は「日本には本当にいいものを作っている方、企業はたくさんあるが、そうした企業に限って、ITに苦手意識がある。いいものを作っている方とわれわれがコラボすることで世界に発信し、羽ばたかせることができたら」と話す。

 (1)日本のモノづくりを代表する作り手との協業、(2)テクノロジーの活用、(3)消費者との継続的な対話を通じて、日本のモノづくりを体現するようなブランド群を築いていくとしている。

ほかのカテゴリでも展開する予定という
ほかのカテゴリでも展開する予定という

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画広告

企画広告一覧

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]