NTTドコモは1月22日、2030年頃のサービス提供開始を目指し、第6世代移動通信システム(6G)に関するホワイトペーパーを公開した。
同社は、2018年から5Gの高度化や、6Gに向けた検討と研究開発を進めている。今回公開したホワイトペーパーでは、5Gの高度化である5G evolutionおよび、2030年代の社会や世界観を想定した、6Gに向けた移動通信技術の進化の方向性(技術発展と候補として考えられる技術領域)を考察。要求条件やユースケース、技術的な検討領域についてのコンセプトを述べている。
同社によると、移動通信システムはおおむね10年ごとに世代交代していることから、2010年頃から5Gの検討を開始していたという。6Gに向けて、2018年にはさらなる高周波数帯の開拓を目的とした150GHz帯の超広帯域電波伝搬測定装置の開発に成功。100GHz超の高い周波数帯の活用を視野に入れた、新たな周波数帯の開拓に向けた研究開発に取り組んでいるという。
また、5Gの高速・大容量、低遅延、多数接続の各性能をさらに高めるとともに、高速・大容量や低遅延などの要求条件を同時に実現する「複数要求条件の同時実現」、テラヘルツ波などの「新たな高周波数帯の開拓」、これまでの移動通信方式では十分なエリア化が難しかった「空・海・宇宙などへの通信エリアの拡大」、「超低消費電力・低コストの通信実現」などを目指し、5G evolutionならびに、6Gの技術規格の検討および、研究開発についても引き続き進めるという。
今回同社では、5G evolutionならびに、6Gに向けた技術コンセプトをホワイトペーパーとして公開することで、さまざまな業界関係者や産学官と連携し、より活発に議論が進むことを期待しているという。
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