米司法長官、「iPhone」ロック解除でアップルに支援求める--軍施設の銃撃事件めぐり

Carrie Mihalcik Alfred Ng (CNET News) 翻訳校正: 佐藤卓 高橋朋子 (ガリレオ)2020年01月14日 12時00分

 William Barr米司法長官は米国時間1月13日、2019年12月にフロリダ州の海軍基地で発生した銃撃事件の容疑者が所有していた2台の「iPhone」のロック解除について、Appleが「実質的な支援を一切提供していない」として同社に協力を求めた。Barr司法長官は、3名が死亡したこの事件をテロ行為と呼んでいる。

FBI
提供:James Martin/CNET

 Barr司法長官によれば、米連邦捜査局(FBI)は2台のiPhoneを捜査する許可を裁判所から得たが、「事実上、どちらの携帯電話もパスワードなしでロックを解除することが不可能なように設計されている」という。

 Barr司法長官は、「この状況は、相当な理由に基づいて裁判所命令を取得した捜査当局がデジタルな証拠を調査できるようにすることの重要性をよく示している。米国人の命を守り、今後の攻撃を阻止する取り組みを強化できるようにするため、Appleや他のテクノロジー企業に対し、われわれが解決策を見つけられるよう支援することを求める」と述べている。

 他の法執行機関も以前から同様の見解を示しており、暗号化されたデバイスにアクセスできるバックドアを設けて捜査を支援するようテクノロジー企業に求めてきた。Trump政権の下で、Barr司法長官はあらためてこの訴えを繰り返し、法執行機関による捜査のために暗号化による保護を緩和するよう求めている。

 米司法省はこのように訴えているが、AppleやFacebookなどのテック大手は、暗号化に対するスタンスを堅持している。Appleの最高プライバシー責任者Jane Horvath氏は先週CESで、同社は事件の解決に関して支援してきたが、暗号化にバックドアを設けることはこれらの問題を解決する手段ではないと説明していた。

 米CNETはAppleにコメントを求めたが回答は得られていない。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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