キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)は12月5日、気軽に持ち歩ける新コンセプトカメラ「iNSPiC REC(インスピック レック)」を12月下旬より発売すると発表した。キヤノンオンラインショップ販売予定価格は1万3800円(税別)。
約90g、手のひらサイズの小型軽量、キーホルダー感覚で持ち歩けるカラビナデザインで、アウトドアから日常の時間まで、さまざまなシチュエーションで気軽に持ち歩ける新コンセプトを特徴とする。
「究極の引き算をした」とプロジェクトリーダーを担当したキヤノンMJ コンスーマビジネスユニット コンスーマ商品企画本部 カメラ商品企画部の浅場森氏は説明した。
確かに、シャッターボタンはあるが、ファインダーも画像を確認できるディスプレイもない。有効画素数は約1300万画素。動画撮影可能時間は約60分(フルHD/60p撮影時)、静止画撮影可能枚数は約1000枚。一方で、水深2m(30分)の防水性能と防塵性能(IP68等級)を備えるカメラだ。撮影した画像は、スマートフォンアプリと連携して確認する。
PowerShot/IXYシリーズのように、映像エンジンDIGICは搭載しない。画質について、「それなり、という印象の画質だと思う。2018年9月にミニフォトプリンター iNSPiCを出した。それはインクジェットと比較するとそんなによくない。でもそれを“味”として捉えてくれる若い人もいる。きれいに撮れることだけがすべてではないと思っている」(キヤノンマーケティングジャパン コンスーマビジネスユニットコンスーマ商品企画本部 本部長の沢田泰一氏)
実は、米国では先行販売しており、国内でもクラウドファンディング「Makuake」で10月にテスト販売を開始した。予定していた1000台がその日に完売し、手応えを得たという。
撮影したら画面を確認し、場合によってはまた撮り直す。そうした流れが当たり前のいまだからこそ、「画面なしの不便さをあえて楽しんでほしい。とりあえず撮っておきたいというとき、画面は本当に必要なのか。後で見ることで、フィルムカメラのような楽しさを思い出してもらえ、若い世代には新鮮に思ってもらえるのでは」(浅場氏)と語った。
なお、「iNSPiC」は、[instant] [picture] [inspiration]を組み合わせた造語。感性をその場で写真にすることをコンセプトにしたブランドだ。手軽にプリントを楽しめるミニフォトプリンター「iNSPiC ZV-123」などがラインアップする。
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