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神戸市に国連SDGsのイノベーション拠点--2020年夏の開設に向けMOU締結

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 神戸市は11月28日、国連機関のUNOPS(United Nations Office for Project Services)が世界で展開しているインキュベーション施設「グローバル・イノベーション・センター(GIC)」を2020年の夏をめどに開設すると発表した。同日、兵庫県および神戸市、UNOPSがGIC開設に向けてMOU(基本合意書)を締結した。

 
覚書に調印する国連 事務次長 兼 UNOPS 事務局長のグレテ・ファレモ氏(左)と神戸市 市長の久元喜造氏
覚書に調印する国連 事務次長 兼 UNOPS 事務局長のグレテ・ファレモ氏(左)と神戸市 市長の久元喜造氏

 GICは、国連が掲げるSDGs(持続可能な開発目標)上の課題に対して、最先端のテクノロジーを活用してイノベーションを創出し、問題解決ができるスタートアップ企業を育成するための施設であり枠組みとなる。SDGsに取り組むスタートアップを同拠点に集積・育成して革新的な技術やサービスの開発を促進し、最終的に国連調達への参加につなげる仕組み。世界の15カ所に設置する計画であり、現在は中南米のアンティグア・バーブーダとスウェーデンに拠点を開設しており、神戸が3番目の拠点となる。

 UNOPSはプロジェクトの実施に特化した国連サービス機関であり、他の国連機関や国連開発金融機関、援助国などからの依頼に基づいて、援助事業のプロジェクト推進を行っている。GICでの成果を、国連調達という形でこれらの支援事業に活用していく。

 神戸市は現在、シリコンバレーのベンチャーキャピタル「500 Startups」と実施するアクセラレーションプログラム「500 KOBE ACCELERATOR」や、スタートアップとの協働で地域が抱える問題解決を目指す行政のオープンイノベーションプログラム「Urban Innovation KOBE」など、国内外からスタートアップを集積して産業を育成する取り組みを積極的に行っている。今回、これらの取り組みが評価され、アジア地域における拠点という位置付けでGIC開設に至った形となる。

 神戸に開設するGICでは、SDGs上の課題をテーマとして、毎年15社ほど国内またはアジアを中心とする海外からスタートアップの入居者を公募する。入居期間は1年間で、入居者は3カ月ごとに目標を立て、達成度合いを評価していく。その成果として、同拠点から年間5社程度の国連調達への参加を目指すとしている。

MOU締結にあたり国連が来日

 事務次長 兼 UNOPS 事務局長のグレテ・ファレモ氏は、GIC設立の趣旨について、「我々は今、人道危機、気候変動という難しい時期にいる。これを解決するにはイノベーションが必要であり、地球規模課題に対するソリューションを開発するために、イノベーションを促進する環境を創り出す必要がある」と説明した。

国連 事務次長 兼 UNOPS 事務局長 グレテ・ファレモ氏
国連 事務次長 兼 UNOPS 事務局長 グレテ・ファレモ氏

 また、アジアの拠点として神戸を選定した理由については、「日本は国内外で力強くSDGsを推進している。兵庫県と神戸市にはイノベーションを起こすカルチャーがあり、日本におけるスタートアップ支援における知見と経験がある」(グレテ氏)とした。

 神戸市 市長の久元喜造氏は、「神戸はスタートアップ、イノベーションの取り組みを意欲的に行ってきた。そのなかで神戸という限られた都市だけで人材育成し、ビジネスを展開するのではなく、外に開かれた形で様々な人材に来てもらい、神戸からグローバル社会に羽ばたいてもらうことを目指している。GICの開設は、スタートアップが様々な課題にチャレンジするための取り組みを神戸から始める契機になる。これまでの取り組みとも接続し、取り組みを生かすことができる」と歓迎のコメントを述べた。

神戸市 市長 久元喜造氏
神戸市 市長 久元喜造氏

 神戸市は今回の取り組みによって、SDGs課題解決型の地元起業家(フードピクト、Momo、Sagri、バグモ、T-ICUなど)が国連調達にアクセスすることによる成長支援や、首都圏や海外から優秀なスタートアップが神戸に集積すること、SDGsの取り組みを進める大企業の担当部署の神戸進出などを期待したいとしている。

 また、GICの神戸開設は、スタートアップだけでなく、地元の大企業や中堅企業にとって、新しい連携やビジネスチャンス創出の機会になると考えており、これまで進めてきた500 KOBE プログラムやUrban Innovation KOBEといった、エコシステムの構築を目指した取り組みとも連携を図りたいとしている。

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