Airbnbが2020年の東京オリンピック、パラリンピック開催に向け、新たな「体験」サービスを用意した。11月19日、オリンピアンやアスリートらがホストとなり、スポーツを軸とした体験コンテンツを提供することを発表。前日の11月18日には、国際オリンピック委員会(IOC)と公式パートナー契約を結んだことを明らかにし、オリンピックを民泊の面から盛り上げる。
IOCとのパートナー契約は、グローバルで発表されたもの。「TOP(The Olympic Partner)パートナー」プログラムに加わり、オリンピック・ムーブメントが掲げる目標の中で持続可能な開発目標の達成を支援するほか、2028年までに数十万人規模の新たなAirbnbホストが宿泊施設と体験の提供を通じてオリンピック・ムーブメントを支えることなどを表明している。
Airbnbオリンピアンによる体験は、オリンピックやパラリンピック選手が特技を活かして収入源を確保できる機会を提供するというもの。Airbnbでは、宿泊施設を提供する一方で、体験サービスもビジネスの柱に据えており「地元に溶け込み生活したい」という旅行者のニーズに応えている。
Airbnb Japan 代表取締役の田邉泰之氏は「体験サービスは現地に住む人ならではの豊富な知識や専門技術を伝えるもの。私も3回、原宿体験ツアーに参加したが、別のホストの方による案内で、異なる原宿を見られた。ホストがいなければできないユニークな体験ができるのがAirbnbの体験サービス。Airbnbオリンピアンによる体験では、競技経験や知識をいかし、オリンピアンの人たちのセカンドキャリアの可能性を提供したい」と紹介した。
会場には、オリンピアンである吉田沙保里さんが登場。「セカンドキャリアをどうしたらいいか悩んでいる人を見てきた。今回のプログラムは、オリンピアンだけでなく、アスリートみんなの活躍の場が増える。将来のある子どもたちも選手に競技を教えてもらえれば、底上げにもつながる」とコメント。自身はどんな体験がしたいかと聞かれると「フィギュアスケート」と答えた。
Airbnbでは、東京オリンピック、パラリンピック開催中の宿泊施設として、「イベント民泊」の展開も見据える。イベント民泊とは、イベント開催時に開催地の自治体の要請等により、自宅を宿泊施設として提供するもの。日本でも、エアレースイベントや国際スポーツイベント時に実施した実績がある。
田邉氏は「ホストが増えればイベント開催地に大きな経済効果がある。それ以外にも異なるニーズに応えていきたい。家族連れであればリビングは広めの物件がいいし、長期滞在するのであれば、キッチンと洗濯機があったほうがいい。また車椅子などでも出入りや動き回りやすい、物件も準備したい」と意欲を見せた。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス