Microsoftは、同社が出資するイスラエル企業のAnyVisionが、顔認証技術に関するMicrosoftの倫理規定に違反したかどうかを調査するため、米元司法長官のEric Holder氏を起用した。AnyVisionが開発した顔認証ツールは、パレスチナ人の監視活動に利用されていると報じられていた。
Microsoftの広報担当者は声明で、Holder氏率いる元連邦検事らのチームは「直ちに行動し、文書を確認して、AnyVisionの従業員らから直接話を聞き、完全で徹底的な調査を実施する」と述べた。
NBC Newsが米国時間11月16日、Holder氏が雇用されたことを報じた。NBCの10月の報道によると、AnyVisionが開発した顔認証技術が、ヨルダン川西岸地区のパレスチナ人を監視するイスラエル軍の極秘活動に利用されてきたという。AnyVisionがそうした主張を否定し、報道を不正確だと評したとNBCは報じていた。またイスラエル国防軍はコメントを控えたとしていた。
NBC Newsによると、Microsoftのベンチャーキャピタル部門は、AnyVisionが6月に実施した総額7400万ドル(約80億円)のシリーズA資金調達ラウンドの一部に出資したという。出資の条件として、AnyVisionはMicrosoftの倫理原則に従うことが求められていたようだ。Microsoftの倫理規定には、「法執行機関による監視が起こりうる状況でも、(Microsoftは)人々の民主的自由を守ることを支持する」という原則も含まれる。
米CNETはAnyVisionにコメントを求めたが、回答は得られていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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