――実際、クラウドサインを導入すると契約の場はどのように変わりますか。
全てがクラウド上で完結するため数日間かかっていた契約作業を、わずか数分で終えらえます。郵送代、紙代、インク代に加え、印紙代も削減できるためコストダウンにもつながります。契約書はクラウド上で一元管理されるため、業務の透明性が向上し、抜け、漏れを防げるようになります。
――収入印紙代もいらなくなるのは大きいですね。
そうですね。加えて、紙とハンコで契約を締結すると、紙をなくしたり、さらには災害時に紛失してしまったりと、リスクがありますが、クラウドを使うことで、より安全性が高くなります。クラウドサインでは、安全に早く契約を結べる選択肢を与えることがメリットであり、紙とハンコに比べて、安全性が高いことを打ち出しています。
――9月には「クラウドサイン NOW」という新サービスもリリースされています。
クラウドサイン NOWは、タブレットを利用し、契約・申込みが対面で完結できるクラウド契約サービスです。申込書や契約書をタブレットに置き換えるだけで、顧客情報、契約情報をデータ化し、管理できることが特徴です。すでに不動産会社に導入されているほか、ホテルやスポーツジムなど、他業界への普及も進んでいます。
不動産業界では、仲介や管理会社のスタッフは問題なくオンラインでの契約に移行できても、賃貸オーナーの方がこのサービスを受け入れていただけるかわからないというお声を多くいただきました。
それならば、対面で契約すればいいと考えてクラウドサイン NOWをリリースしました。タブレットとスタイラスペンで法的な証拠を残せます。契約書として成立するため、不動産会社の方にも問題なく使っていただけます。
――不動産業界は長く、目の前で契約書を結んで来ましたから、この方法は違和感なく導入できそうですね。
クラウドサインをご利用いただいているお客様の声を反映して開発しました。クラウドサインの導入を進めるうちにわかったことなのですが、対面での契約がどうしても必要になると。クラウドサインだけでは解決できそうもないので、違うプロダクトを作ったという経緯です。書き心地にはこだわっていて、紙のようにサラサラ書けるように工夫しています。
私自身の体験でもあるのですが、住所や生年月日、名前といった個人情報を書くことは日常生活でも意外に多いですよね。スポーツジムの入会やホテル、病院、ポイントカードの作成時など、何度も同じ情報を書かなければならない。これをなんとかしたいという思いもありました。
例えばスポーツジムでは、体験入会のときと本入会の時で2回書く必要がありますし、同系列のホテルでも記帳しなければなりません。この体験をクラウドサイン NOWで解決したい。一度書いてもらえば、以降はその情報を呼び出すことで使えます。
また毎回証明としてのサインが必要となるケースでも、住所や生年月日といったデータは一度書いてもらったデータを使い、サインだけいただくことも可能です。これであれば、消費者体験を変えられるなと。クラウドサイン NOWでサインをしていただいても、クレジットカードなどと同様で、有効性があります。
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