Appleの最高経営責任者(CEO)であるTim Cook氏が、中国の清華大学経済管理学院の顧問委員会議長に任命された。大学のウェブサイトによると、同氏は議長として3年の任期を務めるという。
清華大学によると、Cook氏は2013年から同委員会のメンバーであり、Breyer Capitalの創設者でCEOのJim Breyer氏から議長職を引き継ぐという。Cook氏は会議中のスピーチで、議長として取り組む中で同校の発展を促進し、経営学のカリキュラムを改善したいと述べた。
この任命の背景には、Appleが中国と香港の間の緊張の高まりに対処しようとしている現状がある。この緊張関係は、半自治権を有する香港で続いている民主化運動をめぐるものだ。Appleは10月に入り、香港で警察やデモ隊の位置をクラウドソーシングで把握する地図アプリ「HKmap.live」を「App Store」から削除した。同社はその理由として、同アプリは香港のデモ隊に警察に対する不意打ちや公共の安全を脅かす行為を許すものであり、App Storeのガイドラインに違反したからだと述べた。
複数の米国企業がこれまで、中国の共産党政府の意向を汲むことにより、世界最大規模の市場との関わりを維持しようと努めていると批判されてきた。中国はAppleにとって売上高で第3位の市場であり、同社は大半の製品を中国で組み立てている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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