Beats by Dr.Dreは同社初となるオンイヤーノイズキャンセリングヘッドフォン「Beats Solo Pro Wireless」を10月30日よりApple Online Store税別価格2万9800円で発売することを発表した。このSolo Proが発売したことにより、現行モデルであるSolo3が同:2万800円で販売。Soloシリーズは2ラインアップでの販売となる。
カラーバリエーションは6色で、ベースカラーのブラック、アイボリー、グレイとファレル・ウィリアムズとのコラボカラー、モアマッド・コレクションのダークブルー、ライトブルー、レッドを用意。この発売に先駆け、プレジデントのルーク・ウッド氏が来日し、社長自らSolo Proに関してプロモーションをして貰える機会を得た。
Soloシリーズは、Beatsのワイヤレスヘッドホンの中核製品で、Beatsの中で最も売れているシリーズ。累計3000万個を売り上げるヒット商品だ。Solo Proは、現行機のSolo3に引き続き、約3年ぶりにリリースされた新商品だ。
Soloシリーズは、音楽を集中して聴くこと以外に、スポーツやジムでの使用も多く、さらにゲームやストリーミングなどでも使われている。そのようなユーザーの使用範囲を考慮し、Solo Proでは、さまざまな使用シーンを想定し、開発されている。
Solo Proは、Soloシリーズではあるものの、Solo 3のマイナーチェンジモデルではなく、まったく新しい製品ラインアップと言っても良いくらい、独自性が強い。これまでの機種とは同じコンポーネントは使用しておらず、すべてがSolo Proのために開発されている。
「新しい機能としては、折りたたまれた状態からヘッドホンを展開すると、自動的に電源が入るようになっており、また折りたたむと電源が切れる。イヤークッションも装着性を上げた。パッドの縫い目に関しても装着感と音質への影響を考慮し、イチから開発した。ハウジングのボタンの感触ひとつをとっても最良のものを目指している。音質だけでなく、ユーザビリティの高いヘッドホンを目指している」(ウッド氏)。
「Apple H1チップ」を使用したことにより、iCloudとの接続しやすさも大幅に向上し、接続速度は比べものにならないくらいに速くなった。AndroidユーザーもiPhoneほどではないものの、接続速度などの恩恵は得られるようになっている。また、ひとつの端末に2つのSolo Proを接続し、音楽を共有でき、ヘッドホンとの快適性の高さが窺える。
Solo Proのノイズキャンセリングは専用に開発された「Pure ANC」を採用しており、音楽に適応させた機能だ。もともとノイズキャンセリングは騒音を軽減させるためのデバイスだったため、必要以上にノイズを抑えてしまい、聴いている音楽にも影響があった。そこでSolo Proのノイズキャンセリングは環境に合わせたキャンセリングを行い、電車内やカフェなど、使用した場所に合わせた能力を発揮する。イヤーカップ内部にマイクが内蔵されており、イヤーカップが耳からずれることで発生する音漏れにも対処し、効果的なノイズキャンセリングをするのも特徴だ。
音質に関しては、ノイズキャンセリングの波形と原音の波形を比較し、ノイズキャンセリングによって変化した波形を原音の波形に近い形に近づけてから再生する。毎秒5万回のチェックを行っており、ノイズキャンセリングでありながら原音に近い音で音楽を楽しめるようになっている。
ノイズキャンセリングヘッドホンは外音を遮断するために没入感を得られるありがたい機能ではあるが、それだけに重要な外音の情報を逃してしまう可能性もある。それを防ぐために外音の取り込み機能(トランスペアレンシー)も搭載。左側のハウジングのボタンを押す毎に、ノイズキャンセリングと外音取り込みの切り替えが簡単にできる。外音取り込み機能により、空港や駅などのアナウンスの聞き逃しが軽減し、カフェでの店員との会話もヘッドホンをしたままでも行える。ウッド氏自身は、音質に関わらないこの機能の必要性に懐疑的だったが、ユーザビリティを考えた時、必要だと言う結論に至ったと言う。
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