Facebookの最高経営責任者(CEO)で共同創業者のMark Zuckerberg氏は米国時間10月17日、政治家の発言をサードパーティーのファクトチェッカーに送らないという判断の正当性を主張した。この措置には特に米民主党員らが監視の目を向けている。
Zuckerberg氏は、ジョージタウン大学でのおよそ40分に及ぶ講演で、「テクノロジー企業が100%真実だと判断したものだけを投稿できる世界で暮らしたいと考えている人が大多数だとは思わない」と述べた。
Facebookは、選挙期間中の偽情報を排除する取り組みと言論の自由を両立させようとしている。そうした中、Zuckerberg氏のメッセージは、政治的発言への対応に関して賛否両論を呼んでいるFacebookの姿勢を明確にするものとなった。2020年の米大統領選挙に向け、選挙運動が加熱する中、そのような立場を示したことは、Facebookと政治家との間の緊張を高める可能性もある。民主党員や市民団体は、Facebookは過去の過ちから学んでいないとして、Zuckerberg氏の発言をすぐさま非難した。
Zuckerberg氏は、社会的、政治的議論に対するFacebookの影響力が大きすぎるとの批判をかわそうとしている。そのような中、同氏は人々に発言権を与え、あらゆる人を取り込むことは、自分が生み出すすべてのものの要だと述べた。同氏はテクノロジープラットフォームが権力を「分散させている」として、その役割について支持する見方を示している。
Zuckerberg氏は、「人々は、政治やメディアに関してもうこれまでのような管理者に頼って自らの声を届ける必要はない」とし、「もっと広い視野に立てば、これらのプラットフォームによって人々が力を手にすることで、力が分散されたのだと私は本当に思っている」と述べた。
Zuckerberg氏は、政治広告を禁止するという考えについても反対の姿勢を示し、それではメディアが報じる人間や現職の議員が有利になるなどと主張した。
米大統領選で民主党の有力候補であるJoe Biden氏の選挙運動の広報担当者であるBill Russo氏は声明で、Facebookは、「偽りであることがわかっている嘘や陰謀論によって米国人をターゲットにしようとしている政治家に彼らの個人情報を販売している」などと述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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