グーグルは10月16日、米ニューヨークで開催された「Made by Google '19」にて発表された「Pixel 4」などの新製品を、国内でも発表した。本記事では、Pixel 4以外の「Nest Hub Max」「Nest Mini」「Nest Wi-Fi」と、完全ワイヤレスイヤホン「Pixel Buds」について紹介する。
なお、米イベントで発表されたChrome OS搭載ノートブック「Pixelbook Go」に関しては、同社広報部によると今のところ国内への導入は予定していないという。
Nest Hub Maxは、2019年5月のGoogle IO '19で発表されたスマートディスプレイ。先行モデルとして「Nest Hub」があるが、より大型な10インチのHDディスプレイを搭載。スピーカーは、2基のツィーターと3インチのウーファー1基の3スピーカー構成となっている。また、Cast機能を使うことで、Google Homeアプリから対応コンテンツをストリーミング表示できるという。発売は11月22日を予定しており、価格は税込で2万8050円だ。
また、ディスプレイの上面にカメラを初搭載。Google Duoによるビデオ通話が利用できるほか、オートフレーミング機能により、Nest Hub Maxの前でユーザーが動き回った場合でも、自動的に追随してトリミングしてくれる。「クイックジェスチャー」機能も利用でき、音楽や動画などを一時停止したい場合、カメラの前に手のひらを向けるだけで操作できる。セキュリティカメラとしても利用でき、Google Homeアプリから家の中を確認することもできる。
声でユーザーを識別する「Voice Match」に加え、最大6人まで顔を識別できる「Face Match」機能も搭載。Nest Hub Maxが認識したユーザーごとに、天気や予定などパーソナライズされた情報を表示する。機能を有効にすると、カメラから顔認証モデルを作成するが、クラウドにはアップロードせずNest Hub Max内で暗号化して保存するという。グーグルは、機械学習処理をクラウドから端末内で完結するスタイルにシフトしており、よりプライバシーに配慮するようになってきている。Nest Hub Maxもこれに従う形だ。
Nest Miniは、もともと「Google Home Mini」として販売されていたモデルの後継機で、今回から国内でもNestブランドに統一。スピーカー部分を刷新しており、前モデルと比べて2倍強力な低音(60~100Hz帯でテスト)を出力できるようになったほか、独自のオーディオチューニングソフトウェアにより、クリアなサウンドを実現するという。また、マイクを1個追加してトリプル構成にすることで、ノイジーな場所でも音声を検知しやすくなっている。
さらに、Google Homeアプリからデバイスのグループを作成し、他のGoogle製スマートスピーカーやスマートディスプレイと接続することで、複数のスピーカーで音楽を同時再生することができる。そのほか、Google Duoに対応したことで、スマートスピーカー同士で、トランシーバーのように通話できるようになり、別々の部屋に設置したスマートスピーカー同士で会話可能だ。
価格は税込6050円。カラーは、チャーク、チャコール、コーラルに新色のスカイを合わせた4種類。筐体に使われるファブリックは100%、外装の35%に使用済み再生プラスチックを採用。また、壁掛けにも対応した。
グーグルでは、メッシュWi-Fiルーター「Nest Wifi」の国内投入も発表。Nest Wifiは、ルーターと拡張ポイントの2つで構成され、ルーター単体で最大120平方メートル、1台ずつ設置することで最大210平方メートルをカバー。このとき、200台のデバイスを接続できる信号強度が得られるという。メッシュWi-Fi規格として「IEEE 802.11s」「IEEE 802.11k/11v」をサポート。前モデルのGoogle Wifiを接続してメッシュネットワークを構築することも可能だ。
Google Homeアプリから、ネットワーク管理やデバイスの優先順位付け、友達とWi-Fiを共有できるゲストネットワークの設定などが可能。定期的なソフトウェアアップデートにより、Wi-Fiのパフォーマンスを継続するほか、セキュリティチップを内蔵し、ネットワークの安全性を確保するという。さらに、拡張ポイントにはスマートスピーカー機能も搭載されており、Google Assistantを呼び出すことができる。なお、国内での発売日については、今のところ近日中としている。
Pixel Budsは、Pixel 4と同様にMade by Google '19にて発表された完全ワイヤレスイヤホン。バッテリー持ちは単体で約5時間、バッテリー内蔵ケースにより最大24時間まで利用可能だ。スマートフォンとの通信距離が伸びたほか、数千の耳をスキャンして設計された筐体デザインにより、フィット感を高めているという。さらに、雨や汗を防ぐ防水仕様となっている。ドライバーは専用設計の12mm、マイクは周囲のノイズを抑制することで音声通話の品質も向上している。
グーグルとのサービス連携もポイントとなっており、Google Assistantの呼び出し以外にも、音楽の再生・停止、Google翻訳を使ったリアルタイム翻訳も利用可能だ。価格は未発表なものの(米国では179ドル)、日本でも2020年に発売予定としている。
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