Mozillaはこのほど、ブラウザー「Firefox」向けVPNサービスのテストを再開した。公衆Wi-Fiを使ってウェブを閲覧する際のプライバシー保護に役立つ。Mozillaのささやかな財務的自立にもつながるかもしれない。
「Firefox Private Network」は米国時間9月10日、米国内ユーザーのPC向けにベータ版の提供が始まった。VPNは、ユーザーが公衆Wi-Fiを使う際、訪問するウェブアドレスや私的なファイナンス情報といった個人情報を保護することができる。VPNはさらに、ウェブで広く使われているサードパーティーのトラッカー(追跡技術)から個人のIPアドレスを隠すこともできると、Mozillaは述べている。
Firefox Private Networkは今のところ無料だが、Mozillaによると、今回のテストの一環で、有料オプションの可能性も探っていくという。Mozillaが2018年10月に開始したテストでは、VPNサービスを月額10ドル(約1100円)で提供していた。
今回の動きはMozillaが最近力を入れているプライバシー向上の一環だが、同社に金銭的な余裕をもたらす可能性もある。Mozillaは検索広告の契約から収入を得ているが、そうした契約先の中でも特に大きいのがGoogleだ。Googleは検索結果の隣に広告を表示し、Mozillaを含むブラウザー開発各社はそうした広告収入の一部を得ることが多い。お金を払ってでもプライバシーを向上させたい人のためにVPNを構築して提供することは、Mozillaに別の収入源をもたらす可能性がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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