華為技術(ファーウェイ)は米国時間9月10日、米商務省など複数の連邦政府機関を相手取って起こしていた訴訟のひとつを取り下げた。この訴訟は米国政府がファーウェイ製品を全般的に禁止したことに対して同社が起こしていたのとは別の訴訟で、同社では米政府が2017年9月に押収した通信機器を返却したことを取り下げの理由に挙げている。
ファーウェイによると、米政府が押収していたのはコンピュータサーバーやイーサネットスイッチなどの通信機器で、カリフォルニア州での試験を終えて中国に返送する際に押収されていたものだという。ファーウェイではこの訴訟を起こした理由について、どの輸出許可が必要であるかを米政府が決定していなかったためとしていた。
「長期にわたって説明もなく押収されたままの状態が続いていたが、米政府が機器を返却したので、ファーウェイは訴訟を取り下げることにした。これは、押収そのものが違法で恣意的なものだったことを暗黙のうちに認める行為だとファーウェイは受け止めている」と同社の声明には書かれている。
米商務省はこの件に関してコメントを差し控えた。同省は、Donald Trump米大統領が5月、ファーウェイを米国通信ネットワークから実質的に排除する大統領令に署名したことを受けて、ファーウェイを輸出禁止リストに追加していた。
米国政府は、ファーウェイと中国政府とのつながりを理由に同社には国家安全保障上の懸念があるとしている。そのため、ファーウェイとの取引を希望する米国企業は政府からライセンスを取得することが必要となり、先ごろ延長された猶予期間の終了後には各社ともライセンスを取得しなければファーウェイに製品を販売できなくなる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス