韓国のサムスンは現地時間9月4日、5Gモデムを内蔵する同社初のモバイルプロセッサー「Exynos 980」を発表した。Exynos 980では、5Gモデムとモバイルアプリケーションプロセッサーが1つのチップに統合されている。
5Gは、ワイヤレスネットワークの速度、範囲、応答性を大幅に向上させることが期待されている通信規格だ。昨今の標準的なセルラー接続より10倍〜100倍速く、家庭の有線光ケーブルの速度さえも上回る。5Gではまた、デバイスとネットワークの接続も高速化し、ダウンロードやアップロードがミリ秒単位で始まるという。
Exynos 980のモデムは2G〜5Gのネットワークをサポートし、サブ6GHz帯の5G接続で2.55Gbpsのデータ転送速度を実現する。製造プロセスは8ナノメートル(nm)で、Armの「Cortex-A77」コア2基と「Cortex-A55」コア6基が組み込まれている。さらに、ゲームや混合現実(MR)の体験に向け、「Mali-G76」GPUも搭載されている。
このプロセッサーに組み込まれたニューラルプロセッシングユニット(NPU)は、人工知能(AI)関連のタスクをデバイスで処理する。AIタスクをサーバーに移して処理する場合に比べ、データのプライバシーとセキュリティが向上するという。また、ユーザー認証、コンテンツフィルタリング、MRなどのアプリケーションも、NPUの機能強化によってメリットが得られる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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