調査によると、インターネットによる動画視聴は、世界中のIPトラフィック全体の6~7割を占めていると見られ、2022年にはそれがさらに拡大。約82%を占めると予測されている。また、インターネットビデオのトラフィックは5年で15倍になり、そのうち、ライブでの映像視聴は、2020年には約17%を占めると予測されている。
「5Gによって、より大容量の映像が簡単に見られるようになる。8KはパブリックビューイングなどのBtoC用途だけに留まらず、医療分野での活用などBtoB用途が見込まれる。そのためには、最適に同期することが必要であり、今回の伝送実験は、しっかりとした同期を実現しているため、その点でも効果があった」などとした。
なお、ソフトバンクでは、8月22日から行われる「International Basketball Games 2019」の日本代表戦5試合において、一般ユーザーが5Gを体験できるプレサービスを提供。バスケットゴールやコートサイドに設置したVRカメラで撮影した試合の模様を、会場内のVRヘッドセットやARグラス、タブレットで楽しめるようにした。ARグラスを装着すると、観客席から見ている実際の試合の光景に、別視点からの映像が重ねて表示されるといった未来のスポーツ観戦を体験できる。また、タブレットではコートの半分を囲むように設置した30台のカメラで撮影した映像を用いて生成した自由視点映像を、試合シーンに応じてリアルタイムに視聴できるようにしている。
そのほか、スマートアリーナ化を実現するために、キャッシュレスや顔認証専用ゲート、映像体験ブースの設置なども行っているという。
一方で、シャープでは、NTTドコモとも5Gによる8K動画の伝送実験を行った経緯があるほか、8K画像を4Kにダウンコンバートし、これをインターネット回線で伝送。再生時にはAIを活用して8Kにアップコンバードするといった技術などにも取り組んでいる。今回の伝送実験の成果を生かすことで、多様なニーズにあわせた8Kライブ伝送ソリューションの提案が可能になるとしている。
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