米国自由人権協会(ACLU)北カリフォルニア支部は、顔認識技術がまだ法執行機関が利用できるレベルにはないと述べた。ACLUによると、Amazonの顔認識ソフトウェア「Amazon Rekognition」のテストで、カリフォルニア州議会議員のうち26名が誤って犯罪者と判定されたという。
ACLUは米国時間8月13日、このテストについてツイートし、Rekognitionが約5人に1人の議員の顔写真が、逮捕された容疑者の顔写真とマッチすると判定したことを明らかにした。ACLUはこのテストで、一般公開されている容疑者の逮捕時の写真2万5000枚と、州議会議員の顔写真を比較した。ACLUは、Rekognitionシステムが犯罪者と誤判定した議員全員の写真を集めた画像も公開している。
この画像には「YES on AB 1215 One false match is too many」(AB 1215に賛成しよう。1件の誤判定でも多すぎる)と書かれている。この「AB 1215」とは、警察官が装着するカメラで顔認識ソフトウェアの使用を禁じることなどを目的とした州法案だ。この法案を起草した州下院議員のPhil Ting氏(民主党)は、ACLUのテストでRekognitionから誤判定された議員の1人だ。
Ting氏は、「この機能が現実に使われたら一体どうなるのか想像してほしい」とツイートした。
これに対しAmazonは、自社のテクノロジーについてACLUは意図的に誤った説明をしていると述べた。同社が何度も説明しているように、推奨している信頼水準99%の設定で、人による判断の一部分として使用すれば、顔認識技術は多くの有益な目的のために有用となりうるとした。
Amazonによれば、0〜100の数字で表される信頼スコアは、特定の予測がどの程度正確であるのかを示すものだという。
ACLUは、Amazonが自社の顔認識技術について意図的に世論を誤った方向に誘導していると主張している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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