logo

クラファンで見出した歌声の価値--ソロCD制作で3000万円以上集めた声優の挑戦 - (page 2)

佐藤和也 (編集部) 山川晶之 (編集部)2019年08月12日 08時00分
  • 一覧
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ーー5月に徳島で行われたイベント「マチ★アソビ」で、プロジェクトの発表や楽曲の披露も行ったとのことですが、そのときのことや反応を教えてください。

 そもそもマチ★アソビに行くこと自体、急に決まったことでした。そして歌を歌っていいというお話もいただいたのです。その当時、このプロジェクトは準備に時間がかかっていて、それこそ「プロジェクトの公開は2020年になるのでは……」と思えるぐらいの状態だったんです。でもこういう機会をいただいたことで、運営スタッフは「ここで告知するしかない」と言ってましたし、私もプロジェクトそのものにエンジンをかけていきたいと思ったので、そこで歌いたいという要望を出したところ、なんとか楽曲を歌えるように作家さんが作っていただいたんです。

 徳島に来てくれていたファンの方が、びっくりされていたことや嬉しそうな反応をしていたのは覚えています。会場が屋外でしたから、いろんな方が聴いていただたようで、全然知らない方からも「すごくいい歌ですね」と言っていただけました。そして突然、次の日に「商店街の中心にステージがあるので、空き時間に歌いませんか」というお誘いもいただいて。マチ★アソビはそれこそ全国からアニメファンが集まるような場所ですから、いろんな宣伝をさせていただきました。

ーークラウドファンディングでは、プロジェクトの成否もそうですし、期待度や価値みたいなものが数字としてハッキリとあらわれることに不安がる方も多いと聞きます。平山さんはいかがでしたか。

 めちゃめちゃ不安でした。「絶対にやばい……」と本気で思ってましたし、とにかく250万円はいってほしいと。私もフリーという立場なので、そこまでいけなかったとしたら、この先の活動に支障が出るのでは……と思うぐらいでした。目標金額に届くかどうかを心配していて、始まる前はずっとそわそわしていました。

ーーリターンでは20万円のコース(5名限定)といった、高額のものも用意されていました。

 その話があったときは「そんなにお金を出す人いないから!」と力説してました。数を用意しても、申し込むのが1人か2人だったら恥ずかしいし、悲しくなるじゃないですか。だからものすごく心配で、「1人か2人限定で……」と言っていたんですけど、運営スタッフから「大丈夫だからやろうよ」と言われ、さきほどの話のように桐谷さんも自信を持ってと言われていたので。それでも気持ち的にはしぶしぶ、という感じでした。

ーー実際にプロジェクトを開始すると、サイトがつながりにくくなるぐらいに殺到して、20万円のコースもすぐに埋まりましたし、あっという間に目標金額に到達しました。

 率直に「みんな、今までどこにいたの?こんなにいたの?本当にいたんだ!」と。こんなに待ち望んでいたんだと思うと、感極まりました。

ーー平山さんから見て、ここまでたくさんの支援が集まったのは、なぜだと思いますか。

 私が教えてほしいぐらいです。ただ、これまでいろんなコンテンツに参加させていただいたなかで、特にミリオンライブ!では大きなステージで歌わせていただく機会があって、そこで知ってもらえるようになりましたし、ありがたいことにファンの方から高い評価もいただきました。

 以前からも、ファンの方から「ライブをやらないのですか?」「ソロデビューしないのですか?」とは言われていたんです。でも、それに応えられる土壌がなかったんですね。それを思うと、待っていたファンの方のエネルギーみたいなものが溜まった状態にあったと。それが一気に吹き出したかのような勢いがあったからと思っています。それにしても「こんなにいてくれたの?」と、だいぶびっくりしています。

ーー周囲の方からの反応はいかがでしたか。

 いろんなお祝いの声をかけていただきました。昔からお世話になっている方からは「頑張ったね」と。あと私が歌の部分で評価されていることを知らなかった方もいらっしゃったようだったので、「今度歌ってほしい」と言ってくださる業界の方もいらっしゃいました。友だちも、ファンのように喜んでくれくれたのが嬉しかったですね。(声優の)郁原ゆうちゃんからは「良かったですね!」というメッセージもいただきました。

ーーすでにレコーディングが始まっているとのことですが、どのような楽曲になっているのでしょうか。

 私自身の新たなスタートという意味合いもありますので、元気になる楽曲や、みんなが前向きに進んでいける曲が多くなってます。また、いろんな作家さんにお願いをすることになったので、作家さんが思う平山像を表現していただければというオーダーをしたのですけど、素敵な楽曲が上がってきました。

 レコーディングは半分ぐらい進んだのですが(※インタビューを実施した7月下旬時点)、今のところは明るめな曲が多くて。コールをしたくなるような、いままでにない感じのパワフルな曲たちが多いですね。キャラクターソングだとかわいらしさやさわやかさを出した曲、あとはバラードが多かったのですけど、今回はノリのいい曲がきています。

 残りの曲については仮でいただいているものもあるのですが、いい感じのバラードもあります。事務所所属時代にオリジナルのバラード曲を歌ったことがあるのですけど、それとは毛色の違うバラードになっているので、披露するのが楽しみです。あと作家さんの個性が強く出ている楽曲もいくつかありまして、その個性と平山を掛け合わせたものを、みなさんに楽しんでいただけると思います。

ーー平山さんのなかで、キャラクターソングとご自身の曲として歌うことの違いや難しさはどんなところにあるのでしょうか。

 キャラクターソングは、あくまでキャラクターが歌う曲ですので、このキャラクターだったらこの歌詞をどう歌うのかという、1枚フィルターをかけた状態で歌います。私はこちらで歌うことが多かったので、気持ちとしては乗せやすいところがあります。ただ、キャラクターの声質を重視しながら歌いますので、音が高かったり低かったりすると、キャラクターから外れてしまうので、いかに外さないようして歌うかという難しさはあります。

 今回は私自身の曲なので、自分の好きなように声を出していいとなると、どういう声質でうたったらいいのかという悩みを抱えるようになって。数をこなしていない分、戸惑ったり難しさを感じているところです。

ーーこのプロジェクトでは支援者が約4800人いらっしゃいましたし、その多くの方がライブを見たいという希望を持っているかと推察します。気が早い話ですが、この先の目標としているライブも、最初は100人ぐらいのイメージとお話されていましたが、それよりもたくさんの方の前で歌うことになるかと思います。

 そうですね。ただ、多くの方の前で歌うことのプレッシャーもさることながら、そもそもみなさんに満足していただけるような箱を見つけられるかどうかのほうが、プレッシャーを感じている状態です。

ーーまだ道半ばだと思いますが、今後に向けた意気込みをお願いします。

 決して軽い気持ちだったというわけではないのですけど、本当に「ライブやろうかな」ぐらいのところから始まったものです。これを機に大きく打って出るというつもりではなく、今までずっと待っててくださったファンの方がいらっしゃるので、応援してくださる方のためにやる、そんな気持ちでした。

 告知してみたら、ファンのみなさんの熱量が本当に高くて。Twitterでも「#ぴらみさん絶対ソロライブ開催させるからね」というハッシュタグを作って周知活動をしてくれたんです。それに本当に感激しました。そんなみなさんの熱意にこたえられるように、応援してくださるみなさんと一緒に同じ場所で素敵な景色が見られるように頑張ります。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]