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ショッピングから工場やホームドアまで--デンソーが開発した「QRコード」が25周年 - (page 2)

西中悠基 (編集部)2019年08月09日 08時05分
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 QRコードでは、最大7089桁の数字をコード化でき、大容量な情報を扱える。また、従来の1次元バーコードと同等のデータであれば約1/40の面積で表現可能など、省スペース化も実現している。1次元バーコードと比較すると、情報量は200倍、記録密度は40倍、読み取り速度は5倍だ。さらに、30%が汚損・破損しても認識できる復元機能も有している。

QRコードの特徴
QRコードの特徴

 当初は製造・物流業界から採用が始まったQRコードだが、2000年代に入りJIS規格とISO規格に制定。馬券や車検証のような公共サービスに採用事例が拡大し、さらに携帯電話へQRコード読み取り機能が搭載されたことで、コンシューマー市場へも広まった。

 原氏は、QRコードが普及した理由について、性能とインフラ整備、用途開発の3点を上げた。QRコードは先述した通り、従来型バーコードに比べ大幅に優れた性能を有している。また、特許情報を公開しオープンなコードとしているほか、業界標準、国際標準とすることで、幅広く使用できる環境を確立している。さらに、用途開発を他社に任せた上でブランド化も企図し、付加価値や市場の創出を狙ったという。

 誕生後も時代にあわせて進化が続いているQRコード。まず1998年には、小さな電子部品の管理に活用しやすい極小バーコード「MicroQR」が登場。2007年には、通常のバーコードリーダーでは読み取れない「非公開部」を持つ「SQRC」が登場し、チケットなどでの活用が進んだ。さらに2014年には、中央部にロゴなどを配置できる「フレームQR」が登場。デザイン性だけでなく、どのようなサイトに繋がるのか一目でわかる利便性などが生まれた。

QRコードの進化の系譜
QRコードの進化の系譜

 原氏は、QRコードの活用事例として、特に中国で活発なバーコード決済や、日本における列車のチケットなどのほか、鉄道駅に設置するホームドア制御などの新たな取り組みを紹介。さらに今後は、2020年度から小中高校で本格導入が始まるデジタル教科書においても、QRコードの活用が見込まれると説明した。

QRコードを活用したホームドアの開閉システム。従来のシステムよりもコストを削減できるという
QRコードを活用したホームドアの開閉システム。従来のシステムよりもコストを削減できるという
時間情報を持ったQRコードを活用したソリューション。ホテルや貸し会議室などでの活用が見込まれる
時間情報を持ったQRコードを活用したソリューション。ホテルや貸し会議室などでの活用が見込まれる

 今後について原氏は、「QRコードのなりすましを防ぐ、発行元の情報を記録した認証機能付きのQRコードや、災害発生時に活用できる、投薬情報や診断情報などの医療情報を格納できるQRコードを開発したい」と語った。また、技術的要件として、カメラ性能の向上によって情報格納量の増加が可能となったことや、QRコードのカラー化による情報量増加も可能だとも説明した。

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