「この靴下、洗ったものだっけ……」と、ちょっとニオイを嗅いでみる──。旅行の片付けや日常生活の中で、そんな経験がある人もいるのではないだろうか。花王の調査によれば、ニオイで洗濯するかを判断することがあると回答した人は全体の約6割に上るという。
花王が7月に発表した次世代洗濯物ニオイチェッカー「ニューノーズ」は、インパクトのある鼻の形と、実用性のあるチェッカー機能を特徴とする。試作品ながらも実働すると聞き、実物を見せてもらう機会を得た。
ニューノーズは花の日・鼻の日である8月7日に向けた企画で、花王とともに、デジタルプロモーションを手がけるバードマンが企画と製作を担当している。
衣類のニオイを判定し、内蔵したスピーカーを通じて洗濯の適切なタイミングを音声で知らせてくれるデバイス。人の鼻の形状をモチーフにしており、ニオイを3段階で判断して音声と光で通知する。自分では気づかないけれど、実はニオっている。そんな洗濯物の洗いどきもチェック可能だ。
デバイスの音声は、人気声優の杉田智和氏(アナウンサー風、ソムリエ風、イケメン風を担当)と高橋美佳子氏(アナウンサー風、女王様風、妹風を担当)が参加。6種類のキャラクター音声を収録しており、音声が設定できるようになっている。
「光の色だけでなく、しゃべるとさらにデバイスとして相棒感がでるのではないか」(バードマン 藤賀雄太氏)と考えたという。
そもそも、なぜニオイチェッカーだったのか。2月から企画を練り始め、ニューノーズに落ち着くまでは、「洗濯表示を読み込ませると、洗い方を教えてくれるような“洗濯”に対して気を向けるアイデアもあった」という。さらに、洗濯板のようなものやスマートスピーカー的なものもあったが、“第二の鼻”となるものができないかと考え、ニオイチェッカーになったと明かしてくれた。
ちなみに実際に筆者が使わせてもらったところ、「クサイわね、この洗濯モノ!洗われておしまい!」(女王様風)と、クサイ判定を受けてしまった。
実はまだ試作機のため、精度に改善が必要とのフォローがあった。汗などのニオイだけでなく、強い柔軟剤などにも反応するとのこと。実用化は未定とのことだが、ニオイのことは、親しくてもなかなか本人には言いにくいものだ。
機器が判別し、音声で伝える楽しさと実用性を兼ね備えたこの端末。ニオイが気になるこの時期、オフィスや家庭に1台あればゲーム感覚で試せる。日ごろ言いにくいニオイのことも、こうした端末の力を借りればオフィス環境の改善に役立つかもしれない。
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