三井不動産と竹中⼯務店は7月29日、「三井ショッピングパーク ららぽーと名古屋みなとアクルス」に、AI技術を利用した省エネルギー空調制御システムを導入したと発表した。従来型の空調システムに比べ、年間30%以上のCO2排出量の削減を見込む。
AI技術を利用した省エネルギー空調制御システムは、人のたまり場となる吹き抜け空間やフードコートのカメラの画像を解析し、活動量を計測するほか、館内に設置したサーモカメラの画像解析により、来館者の服装(半袖・長袖・厚着等)を推定し、PM(Predicted Mean Vote)空調制御を行うというもの。
館内人数データ・天気予報・イベント等の各種情報から、AI解析し、館内人数の推移を予測。予測結果を基に館内のCO2濃度が基準値以内に収まる範囲で最も効率的となる外気導入をする。来館者が多いことが予測される日は、事前に外気を多く導入することにより、ピーク時(来館者の多い時間、外気の温湿度が高い時間)の外気導入量を低減し、外気導入に係るエネルギーを削減する。
天気予報・外気温湿度・館内人数予測・イベント情報といったビッグデータを基に、翌日のエネルギー需要も予測。予測結果を基に館内エアコン(GHP・EHP)の冷媒蒸発温度を最適に制御することで、エアコンの超高効率運転制御を実現するとのこと。外部入力を受けてGHPの蒸発温度を可変させる制御は日本初の取り組みになる。
三井ショッピングパーク ららぽーと名古屋みなとアクルスは、地上4階建ての鉄骨造。延床面積は約12万4700平方メートル。設計・施工を竹中工務店が担当した。
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