配車サービスのLyftは、自動運転の研究や開発を支援するため、同社の自動運転車で集めたデータセット「Level 5 Dataset」を無償提供すると発表した。さらに、同データセットを使った技術コンテストも開催する。
提供するデータは、自動運転技術の開発部門「Level 5」が収集して整理したもの。公道での走行実験がコストなどの問題で実施できない研究機関にとって、Level 5 Datasetは有用な情報となる。
Level 5 Datasetに含まれるデータは、走行中にカメラ7台、LiDAR(ライダー)3台で取得したデータ、人間がラベルを付与した5万5000枚以上の3D注釈付きフレーム、走行可能かどうか判別できる路面地図、車線や横断歩道といった情報を付与した空間地図。この空間地図には、信号機、駐車帯、バンプやハンプといった走行速度を低下させるための構造物の情報も入っている。
ライセンスは、Commons(クリエイティブ・コモンズ)のCC-BY-NC-SA(表示-非営利-継承)などを適用する。
また、Lyftが開催するコンテストは、Level 5 Datasetを利用してアルゴリズムをトレーニングする内容。詳細は明らかにされていないが、個人で参加可能。賞金総額は2万5000ドル(約270万円)。優秀者は2019年12月にカナダのバンクーバーで開催される機械学習カンファレンス「NeurIPS 2019」へ招待されるうえ、Lyft Level 5チームの面接が受けられる。
同様のデータ公開は、Ford Motor傘下で自動運転技術を開発しているArgo AIも「Argoverse」として実施した。
Lyft Level 5の紹介ビデオ(出典:Lyft/YouTube)
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