ロシアの情報機関である連邦保安庁(FSB)の請負業者SyTechから、ハッカー集団が文書を盗んだと報じられている。膨大な文書から、匿名ネットワーク「Tor Browser」のトラフィックの匿名性を解除するものなど、同社がFSBに委託されていた極秘プロジェクトに関する情報が明らかになった。
米ZDNetの20日の記事によると、「0v1ru$」というハッカー集団が米国時間7月13日、SyTechのサーバーに侵入した。0v1ru$は7.5TBのデータを盗み、同社のウェブサイトも書き換えたという。
0v1ru$は、SyTechのサーバーのスクリーンショットをTwitterに投稿し、さらに別のハッカー集団「Digital Revolution」とデータを共有した。Digital Revolutionは、盗まれた情報の多くを18日にTwitterで共有し、ロシアのメディアとも共有したと、米ZDNetは報じている。Digital Revolutionは2018年に、FSBの請負業者Quantumに侵入したとされる。
Forbesによると、ロシアのメディアが報じているFSBの内部プロジェクトの中には、Tor Browserのユーザーの匿名性を解除するものや、FacebookとLinkedInのユーザーに関するデータを収集するものもあったという。Forbesは、「ロシアの諜報機関で史上最大の情報流出」となる可能性があるとするBBC Russiaの報道についても伝えている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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