ソニーから着て涼む「REON POCKET」--冷温両対応ウェアラブルデバイスがクラファンに登場

 暑い夏を乗り切る最新デバイスがソニーから登場した。7月22日にクラウドファンディングを開始した「REON POCKET(レオンポケット)」は、インナーウェア装着型の冷温両対応ウェアラブルデバイス。アプリ操作で温度調整ができ、暑さ、寒さを和らげる。

「REON POCKET」と専用インナーウェア
「REON POCKET」と専用インナーウェア

 8月19日まで「First Flight」でクラウドファンディングを実施し、目標金額は6600万円。REON POCKETにインナー1枚の(税込価格:1万4080円)、インナー3枚の(同:1万7380円)、インナー5枚の(同:1万9030円)の3つのプランを用意する。

 REON POCKETは、専用インナーウェアとデバイス、専用アプリから構成されるウェアラブルデバイス。デバイスとなるREON POCKETを専用インナーウェアの首元背中にあるポケットに装着し、アプリから温度調整ができる。

REON POCKET
REON POCKET
専用インナーの首元背中に設けられたポケットに装着して使用する
専用インナーの首元背中に設けられたポケットに装着して使用する
冷温の切り替えなどは専用アプリから操作する。左はREON POCKETのプロトタイプ
冷温の切り替えなどは専用アプリから操作する。左はREON POCKETのプロトタイプ

 開発したのは、ソニーのStartup Acceleration部統括課長の伊藤陽一氏。2014年から同じく新規事業である「FES Watch」に携わり、アパレル業界とつながりができたことが、REON POCKETの開発に結びついたという。

 デバイスには、冷却、加熱、温度制御ができるペルチェ素子を内蔵し、冷やしたり、温めたりすることが可能。ペルチェ素子は車のシートクーラーやワインクーラーなどにも採用されており、通常は大きな電力を使い一気に何かを冷やす用途に使われているという。このままでは人体を冷やしたり温めたりするには向かず、REON POCKETにはウェアラブル用に新開発したものを使用。低電力での使用に対応したという。

 技術設計を手がけたのは、ソニーのStartup Acceleration ProgramでManufacturing Launch Teamのリーダーを務める伊藤健ニ氏。デジタルカメラやテレビなどを設計する上でも、放熱は根幹技術の1つとされており、その技術がベースになっているという。

ソニー Startup Acceleration Program Manufacturing Launch Teamリーダーの伊藤健ニ氏
ソニー Startup Acceleration Program Manufacturing Launch Teamリーダーの伊藤健ニ氏

 専用インナーウェアはS、M、Lサイズを用意。開発、製造は東レが担当する。現時点では男性用のみの展開で、いずれも首もと背面にポケットが設けられ、インナーウェアを着たまま、REON POCKETを挿入できるようになっているとのこと。シャツやジャケットを重ねることで、見た目には目立ちにくい。

 体感テストを実施したところ、室温30度の環境で、安静状態で5分「クール」状態を装着すると、使用前に36度だった体表面温度は23度に、室温15度の環境で、安静状態で5分「ヒート」状態で装着すると、使用前に31.5度だった体表面温度は39.8度に変化したという。

REON POCKETを装着してジャケットを着たところ
REON POCKETを装着してジャケットを着たところ
REON POCKET装着時の効果
REON POCKET装着時の効果

 リチウムイオン電池で駆動し、約2時間の充電で、15分の稼働を6回繰り返すことが可能。「家から駅、駅から会社といった冷暖房のない環境でお使いいただくことを想定しているため、15分単位での使用にしている」(伊藤陽一氏)とのことだ。

ソニー Startup Acceleration部門Startup Acceleration部統括課長の伊藤陽一氏
ソニー Startup Acceleration部門Startup Acceleration部統括課長の伊藤陽一氏

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