米連邦取引委員会(FTC)は個人情報流出問題をめぐり、Facebookに50億ドル(約5400億円)の制裁金を科す和解案を承認したという。The Wall Street Journal(WSJ)が報じた。FTCがこれまでに科した制裁金の最高額は、2012年にGoogleに科した2250万ドルで、これを大きく上回る金額となった。
FTCは、賛成3票、反対2票でこの和解案を承認した。各委員が党の方針に従って投票した結果だったとWSJは報じている。共和党委員は和解案に賛成したが、民主党委員は同社に対するさらに厳しい監視を求めていた。和解案には、Facebookのユーザープライバシーポリシーに対する新たな政府の規制も含まれる見通しだ。最終承認の前に、米司法省の民事局による審査が必要となる。
2018年にCambridge Analyticaのスキャンダルが発覚してから、FTCは、ユーザープライバシーを保護するための措置をFacebookに義務付けた、2011年の同意審決に同社が違反したかどうかを調査していた。この同意審決は、その前のFTC調査で、Facebookがユーザーデータを不正に扱っていたと判断したことを受けたものだった。
Facebookは4月に第1四半期決算を発表した際、FTCの調査に関連する費用を30〜50億ドルと見積もり、引当金として30億ドルを計上していた。Facebookの同四半期の売上高は150億ドルを上回っている。
一部の民主党議員は、報じられた和解案に不満を表明した。例えばRon Wyden上院議員(オレゴン州選出)は制裁金の額について、「Facebookのような規模の会社にとっては蚊に刺されたようなものだ」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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