米国防総省は、Donald Trump米大統領の承認を得て、ミサイル発射を管理するイランのコンピューターネットワークにサイバー攻撃を仕掛けたという。この件に詳しい匿名の情報筋の話としてThe Washington Postが報じた。この報道に先立って、イランは、同国の領空を侵犯していたとして米国の偵察ドローンを撃墜した。ドローン撃墜への報復として、米大統領はイランのレーダー施設、ミサイル発射装置、その他のターゲットに対する通常の軍事攻撃を一旦は承認し、その後で撤回していた。
The Washington Postによると、米国時間6月20日夜のイスラム革命防衛隊(Islamic Revolutionary Guard Corps:IRGC)に対するサイバー攻撃案は、イランが6月13日にオマーン沖で石油タンカー2隻を攻撃したとされる事件を受けて国防総省が提案したもので、しばらく前から準備が進んでいたという。
Trump政権で上級サイバー担当官を務めたこともあるThomas Bossert氏は、The Washington Post紙の取材に対して、「この作戦は増大するイランのサイバー脅威に対して代償を払わせるものだが、同時にホルムズ海峡において米国海軍および船舶の航行を守るものでもある」と述べている。
「必要とあれば、米国軍がホルムズ海峡にいるすべてのIRGCの船舶を24時間以内に沈められることは以前から知られている」「現代においては、米海軍が海上で自らを防衛し、国際的な航行の自由を維持するために、こういった措置が必要だ」(Bossert氏)
匿名の情報筋はイラン側の対応について、「簡単に引きさがれるような状況ではない」と、The Washington Postに対して語った。
サイバー戦争やサイバースパイ活動は今に始まったことではないが、2016年の米国大統領選挙にロシア政府が介入し、そして次回2020年の米国大統領選挙でもロシアの介入があるのではないかという懸念もあることから、こういった動きがニュースの見出しを飾るようになってきた。
米国防総省の広報担当官Heather Babb氏は「方針として、また機密保持のためにも、サイバー分野に関する作戦、諜報活動、計画に関して話すことはない」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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