米商務省は、中国技術企業5社を新たに輸出規制の対象として指定した。これらの企業は事実上、米国製のチップや部品を購入できないようになる。国家安全保障上の懸念があるとして、「エンティティリスト」に追加された。5月には中国技術大手の華為技術(ファーウェイ)がこのリストに追加されている。
CNBCが米国時間6月21日に発見した文書によると、リストに追加されたのは、曙光(Sugon)、Higon、Chengdu Haiguang Integrated Circuit、Chengdu Haiguang Microelectronics Technology、無錫江南計算技術研究所(Wuxi Jiangnan Institute of Computing Technology)などの中国企業5社だ。
文書によると、SugonとWuxiは、中国のエクサスケールハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)の開発を主導している。また、Sugonはスパコンの軍事利用について認めている。Wuxiは中国人民解放軍総参謀部の第56研究所が所有し、「中国軍の近代化を任務」としているという。
Higonの事業活動には集積回路、電子情報システム、ソフトウェア開発、コンピューターシステムインテグレーションなどがあり、ChengduはX86アーキテクチャーチップを設計しているほか、集積回路の生産に関与している。
CNBCが指摘しているように、この発表を受けて米国のチップ企業各社の株価は下落した。
Donald Trump米大統領は5月、ファーウェイの中国政府との親密な関係をめぐる国家安全保障上の懸念から、特に同社製品を事実上排除する大統領令に署名した。ファーウェイは、こうした見方を再三否定している。
ファーウェイの最高経営責任者(CEO)任正非氏は先週、禁輸措置に伴って同社の売上高が300億ドル(約3兆3000億円)減少する見通しだと述べたが、この損失について心配していないと話したと報じられた。
Googleは5月、ファーウェイに対する「Android」のアップデートの提供を停止すると報じられた。その後、米商務省は、既存端末のアップデートを3カ月間許可する措置を発表している。
Microsoftは先週、ファーウェイのノートPC「MateBook」の既存在庫の販売を再開する意向を示し、「今後も商業、技術、規制上の多数の問題に対応していく」と述べた。
ファーウェイは5月末、同社のOS「鴻蒙(HongMeng)」の商標登録をペルーで申請したと報じられた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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