女子高生たちのInstagramなどのSNSを見ていると、盛ったセルフィーが多い一方で、それ以外の写真も多いことに気づく。実は盛った顔とは反対の「#変顔」写真も多く投稿されているのだ。なぜ、女子高生たちは変顔写真を投稿するのか。その心理と背景について見ていきたい。
女子高生のInstagramを見ると、変顔系写真が多く投稿されている。たとえば「#変顔」は45.6万件、「#変顔プリ」は約1万件、「#変顔ガチ勢」は5400件など、人気のハッシュタグとなっているのだ。
女子高生といえば加工した“盛った”セルフィーが当たり前だ。可愛く盛った自撮り写真だけでなく、最近はプリクラでも変顔プリクラを撮る。それが「#変顔プリ」だ。
Instagramに載せる場合は、変顔だけでなく、盛った写真と一緒に載せる例が多いようだ。複数枚を同時に掲載して、前半は盛り系の可愛く撮れた写真を載せ、一番最後に変顔を載せてオチのように使うパターンが目立つ。このパターンだと変顔は目立ちすぎず、しかも「変顔も載せられる子」になれる。
セルフィーを撮って可愛く見られたいならわかるが、なぜ彼女たちはわざわざ変顔写真を撮るのだろうか。どうやら、女子高生の間でも全員が変顔写真を撮るわけではないようだ。
ある女子高生は、意外なことに「自信がある子が変顔しがち。かわいい子が撮っていると思う」と言っていた。彼女たちのInstagramを見ると思い切った変顔が並んでいるが、盛ったセルフィーは確かに可愛い。
「セルフィーを撮り慣れていて、ノリがいい子が多いかな」という。「私は別にかわいくないから、変顔はしたくない。正直変顔は気持ち悪い。でも、変顔しないとぶりっ子とか裏切り者とかノリが悪いと言われるから難しい」
最近の10代向けファッション誌では、モデルたちは本音を語ったり、ありのままの姿でいることが求められる。すなわち、すっぴんや変顔公開は当たり前。彼氏の名前を明かしてツーショットで掲載されるのも当たり前だ。
ある10代向けファッション誌では、「眉毛がなくてマロなのだけは見せたくなかった…!」というキャプションで、カラコンもなく、ノーメイクのモデルたちが並んですっぴんを公開していた。確かに眉毛は眉頭しかない状態だった。またモデルが数人集まった写真では、全員がかなり思い切った変顔をしていた。
モデルならきれいで可愛くした姿だけ公開すれば良さそうなものだが、最近はそのようなことは歓迎されない。まして、紙面で恥ずかしがって変顔をしないなどはありえないのだ。
「すっぴんは普通なのに、メイクして盛ったら超かわいい」
「超かわいいモデルなのに、思い切った変顔ができる」
「超かわいくて、彼氏といい関係なのがかっこいい」
というわけだ。
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