企業向けに「Yahoo!スコア」提供へ--ヤフーのビッグデータ活用で優良ユーザーを抽出

 ヤフーは6月3日、同社が保有するビッグデータから開発した独自のスコア「Yahoo!スコア」を活用できるビジネスソリューションサービスを、7月1日から提供すると発表した。提供開始に先立ち、6月3日より事業者向けの事前申込受付を開始した。Yahoo!スコアの利用にあたっては、所定の審査と「Yahoo! ID連携」の導入が必要となる。

 Yahoo!スコアは、「本人確認の度合い」「信用行動度合い」「消費行動度合い」「Yahoo! JAPAN利用度合い」を測る4カテゴリに属するスコアと、それらを集約した総合スコアで構成されている。事業者は、単体あるいは複数のスコアを組み合わせて、Yahoo! JAPAN IDユーザーへの直接的・間接的な利便性を提供するための活用が可能になるという。

 同社は、2018年10月より、スコアを活用したパートナー企業のサービス利便性向上や課題解決、ユーザーに対する特典プログラムの実施といった実証実験を実施。スコアの有効性を確認していた。同実験を踏まえ同社は、Yahoo!スコアの利用目的を、ユーザーへの特典などの付与、審査プロセスの簡略化、コンテンツ最適化、サービスの改善、広告の配信などに向けて提供する。

 スコア活用事例としては、ランサーズが優良と推定されるフリーランスと仕事発注者を抽出して案件をマッチングするほか、OpenStreetが対象エリアにおける優良と推定されるユーザーを抽出してシェアサイクル「HELLO CYCLING」の特別料金プランを提供する。

 さらに、TableCheckが、予約を忘れそうなユーザーを抽出して、リマインド連絡を増やす事で直前キャンセルを防止するほか、クラウドワークスが、仕事を積極的に受注してくれそうな優良ユーザーを抽出して優先的に仕事をオファーするなど活用されているという。 同実験によって、一休、カービュー、パスレボなどでもスコアの有効性が確認でき、活用に向けて検討を継続。これらの結果を受け、スコアをより広く活用してもらうことを目的に、Yahoo!スコアのビジネスソリューションサービスの提供開始を決定した。

 なお、同施策は、ユーザーのプライバシーの保護に配慮して実施しており、パートナー企業へのYahoo!スコアの提供は、Yahoo! JAPAN IDを連携する際に同意を得たユーザーのみが対象となる。また、Yahoo!スコアの作成を希望しないユーザー向けに、作成の停止および、パートナー企業への提供を停止できる仕組みも提供している。

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