東京急行電鉄とソフトバンクは5月30日、車両内のセキュリティ向上を目的として、5月31日から、4Gデータ通信機能を備えたLED蛍光灯一体型の防犯カメラ「IoTube(アイ・オー・チューブ)」を東急電鉄大井町線の車両に試験導入すると発表した。
IoTubeは、Wi-Fiや4Gのデータ通信によってカメラ映像を送信することができ、遠隔で記録映像を確認できるLED蛍光灯一体型の防犯カメラ(開発:MOYAI)。鉄道車両に4Gデータ通信機能を備えたLED蛍光灯一体型の防犯カメラを搭載する試みは、鉄道業界初となる。
今回の試験導入では、試作機を用いてIoTube本体の強度や画像の撮影角度、電波状況を確認し、東急線各車両への本導入に向けた仕様を検討する。
試験導入期間は、5月31日〜6月30日(予定)。対象車両は、大井町線 6121編成2号車、9001編成2号車(各車両に4個搭載)。
これまで、車内に設置されたカメラの記録映像を確認するには、車内のカメラから記録媒体を抜き取って事務所などに持ち帰り、専用PCで行う必要があった。しかし、IoTubeを活用することで、事務所などの遠隔地から記録映像を確認でき、車両内トラブル対応の迅速化が期待できる。
東急電鉄は、中期3カ年経営計画「Make the Sustainable Growth」において、鉄道事業の強靭化を目指しており、AIやIoTなどの先端技術を活用した実証実験の実施や実用化を通して、持続可能な事故の未然防止や早期復旧などに取り組んでいる。
ソフトバンクは、「Beyond Carrier」という事業戦略の下、通信事業者の枠を超えて、AIやIoTをはじめとする先端技術を活用して世の中を変えていくサービスを提供し、情報革命を通して人類と社会への貢献を推進している。
両社によると将来的には、IoTubeに多様なセンサーを搭載し、そのデータを活用。AIやIoTを融合した次世代型ネットワークカメラとして、不審物の自動検出などの新たなサービスや新規事業の創出を目指す。
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