Appleは顧客のプライバシーを保護することを重視しているが、その取り組みには、「iPhone」に搭載されているプロセッサーやコンポーネントに一連の過酷な試験を課し、攻撃に対して脆弱ではないことを確認するというものがあるようだ。
Appleの新キャンパス「Apple Park」に近い非公開の施設で実施されるテストには、プロセッサーを極端な温度変化にさらすというものもあるという。The Independentが現地時間5月26日、Appleのソフトウェアエンジニアリング担当シニアバイスプレジデントCraig Federighi氏とのインタビューで明らかになったと報じた。
記事では、「チップのストレステストを行う目的は、そのような極端な環境下で動作に不具合が生じないかどうかを知ることだ。ユーザーの端末に組み込まれる前にこのラボで明らかにしておきたいからだ。いかなる不具合もデバイスには致命的になりうる」と伝えられている。
また、「普通の端末の利用者が摂氏マイナス40度の低温になったり、110度の高温になったりするような環境を経験する可能性を想定すると、端末がこのような過酷な状態に置かれることはなさそうだ。しかし恐いのは、まったく正常ではないという状況だ。そのような過酷な環境でチップが不安定になることが分かれば、悪意をもった人々はすぐさま携帯端末をそのような環境にさらし、保存している全てのデータを取り出してしまう可能性がある」と説明されている。
Federighi氏はインタビューの中で、「われわれは、当社のデバイスに保存された重要な情報を狙う(中略)強い動機をもった攻撃者が大勢いることを把握している」と述べている。
またFederighi氏は、最近Googleの最高経営責任者(CEO)であるSundar Pichai氏が、暗にAppleの製品を指して、プライバシーを「手の届かない高価なもの」にしていると述べたことに対し、不快感を示した。同氏は、そのような議論には乗らず、プライバシーを気にかけていることについて、この分野の企業から肯定的な見方が出ていることを喜ばしく思うと述べた。
米CNETはAppleにコメントを求めたが、回答は得られていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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