オンデマンドデリバリーの新興企業DoorDashは米国時間5月23日、シリーズGラウンドで6億ドル(約660億円)の資金を調達したことを受けて、評価額が126億ドル(約1兆3800億円)になったと発表した。同社は発表の中で、シリーズFラウンド以降に60%の成長を遂げ、3月時点で年間の総取扱高(GMV)が前年比280%増の75億ドル(約8200億円)に達したと述べた。
DoorDashの資金調達と評価額は、物流や輸送の大きな部分を占めるラストマイル配送への関心が拡大していることを反映している。
ラストマイル配送費は、オンラインのオーダーフルフィルメントの中で最も費用のかかる場合が多く、AmazonやTarget、Walmartなどの大手小売業者は、配送に関するさまざまなプログラムや技術の経済的側面に手を加えてきた。
この分野を手がける多くの企業は、ラストマイル向けのロボットやドローンの開発に注力しているが、DoorDashのような企業は、人間の労働力を手頃な料金で提供することにより、企業がすぐに採用して顧客向けの配送オプションを拡張したり、ラストマイルの物流負担を軽減したりできるようにしている。このビジネスモデルが奏功し、DoorDashだけでなく他の多くの大手ライバル企業も業界や市場の枠を越えて急速に拡大しており、重要な企業提携を実現させている。
DoorDashは2018年、顧客へのオンライン食品配送でWalmartと提携した。この提携関係により、DoorDashのホワイトラベル(他社が開発したものを自社ブランドで提供すること)のフルフィルメントプラットフォーム「DoorDash Drive」は規模が大幅に拡大した。
Googleは、「検索」「マップ」「アシスタント」の各プラットフォームを通じて食事の注文や配送を推進する取り組みとして、DoorDashを含むいくつかのオンデマンドデリバリープロバイダーとの提携を発表したばかりだ。
DoorDashの評価額はここ2年で急上昇し、2018年3月に14億ドル(約1500億円)だったのが、現在では約130億ドル近くに達している。同社はまだ売上高を開示していない。DoorDashの最新の資金調達ラウンドには、既存株主であるCoatue Management、Dragoneer、DST Global、Sequoia Capital、ソフトバンク・ビジョン・ファンド、Temasek Capital Managementに加え、新たにDarsana Capital PartnersとSands Capitalが参加した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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