そしてもう1つ、ロボ貯蓄の特徴として「ドルコスト平均法」が挙げられる。これは簡単に言うと、定期的に毎回「一定の金額分」の金融商品を購入する手法だ。毎回一定の口数、あるいは株数を購入すると、高値で多くの商品を購入してしまい、投資効率が悪化してしまう。また、一度にまとまった数の商品を購入して中長期的に保有すると、結局損をすることもある。
ドルコスト平均法は口数や株数ではなく、金額を一定に決めることで、高値のときは商品を少なく、安値のときは多く購入することで、投資効率を高め、商品の値下がりや為替変動のリスクを軽減する効果がある。ロボ貯蓄では、利用客が毎月支払う額に応じて、自動的にドルコスト平均法で金融商品を購入する。
ロボ貯蓄では、投資銘柄の指定や毎月の投資金額の設定などに専用スマホアプリを利用する。銘柄と投資金額を指定すれば、その後は毎月の設定した日に自動的に金融商品を購入する。
ロボ投資が主な想定顧客とするシニア層の多くは、スマートフォン操作が難しく使いこなせないと感じ、なかなか手を出せないユーザーも多い。林氏はこの点について「スマホを使う上で大きな障害となるのは、Apple IDやGoogleアカウントの取得と、App StoreやGoogle Playといったアプリストアの初期設定。この壁さえ越えられれば、シニア層にとってもスマホは決して難しいものではない」と語り、ロボ貯蓄を利用するシニア層に向けて、初期設定の手順を丁寧に案内する動画などを用意する。
そして、同氏は「定年退職後のシニア層は、投資や運用で『お金に働いてもらって』資産を増やす。それがあるべき姿だと思う。しかし日本の定期預金金利は20年以上前から0.01%という状態が続いている。最近は金利という言葉の意味も知らない若年層がいるくらいだ」と述べ、「日本に高金利高分配の金融商品を」という思いからロボ投資を開発したと語った。
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