Audiは、道路に設けられた信号を自動車で通過する際のストレスを軽減させるため、信号機と自動車間のデータ通信システム「Traffic Light Information」をドイツのインゴルシュタットで運用開始する。
このシステムは、自動車と交通インフラ間を結ぶ(V2I:Vehicle to Infrastructure)技術を利用して得た信号の状態と自動車の速度などのデータから、交差点を効率よく青信号で通過できるよう判断するもの。
接近中の信号機が青の場合、どれだけの速度で走行して進めば青信号で通過できるかドライバーにアドバイスする「Green Light Optimized Speed Advisory(GLOSA)」機能で、コンソールパネルやヘッドアップディスプレイ(HUD)に最適な速度が表示される。制限速度を上回らないと間に合わないか、赤信号になっている場合は、「Time-to-Green」機能で青信号に変わるまでの時間がカウントダウン表示される。
将来的には、収集した自動車のデータにもとづいて信号を制御することで、より効率よく走行できるようにしたいとしている。
利用可能な自動車は、Audiの「e-tron」全モデルと、「A4」「A6」「A7」「A8」「Q3」「Q7」「Q8」のみ。さらに、カメラによる信号認識オプションを加えた「Audi connect Navigation & Infotainment」システムを使う必要がある。
インゴルシュタットでは、早ければ7月にTraffic Light Informationシステムの運用が始められる。2020年より、欧州のほかの都市でも順次開始する計画。
Traffic Light Informationの紹介ビデオ(出典:Audi)
なお、米国ではすでに2016年より同様のシステムが運用され、現在5000カ所以上の交差点の信号が対応しているそうだ。
米CNETの報道によると、Traffic Light Informationの利用は有料で、Audiの「Connect Prime」サービス契約が必要。米国での料金は、6カ月199ドル(約2万1780円)または18カ月499ドル(約5万4615円)という。
Traffic Light Informationの紹介ビデオ(出典:Audi USA/YouTube)
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス