米ストリーミング動画配信大手Netflixの最新の業績報告は、思わぬ結果となった。同社の契約者数は依然としてすさまじい勢いで増加しているが、同社は今後数カ月間もこのペースで成長し続けることは予想していない。
米国時間4月16日に発表された2019会計年度第1四半期(3月31日締め)の決算によると、Netflixの契約者数は米国で174万人、海外で786万人増加した。だが第2四半期の契約者数は、第1四半期の960万人のおよそ半数に当たる500万人(米国で30万人、海外で470万人)の増加にとどまると同社は予想している。
Netflixはまた、同社のオリジナル作品の視聴者数も発表した。Ben Affleck主演の強盗を描いた映画「トリプル・フロンティア」は、公開4週間で5200万世帯に視聴された。Gabriel Ba氏のコミックブックが原作のスーパーヒーロードラマ「アンブレラ・アカデミー」は公開4週間で4500万人に視聴された。
Netflixの控えめな見通しに先だって、エンターテインメント大手のDisneyがNetflixのライバルとなる動画配信サービス「Disney+」を発表した。11月12日から米国で開始する、月額6.99ドル(約780円)のDisney+は、ストリーミング配信サービス市場でのNetflixとの縄張り争いにおけるDisneyの強硬な姿勢を表している。同社がストリーミングサービスで配信を計画している番組や映画の目を見張るようなラインナップを考慮すると、Netflixが今後も市場を席巻し続けるかは分からない。
Netflixは株主宛ての書簡で、米国、ブラジル、メキシコ、欧州の一部で値上げに取り組んでおり、それにより「若干の短期的な顧客離れ」つまり解約者が出ていると述べている。
だが同社は、AppleやDisneyなどのストリーミングサービスを始める新たなライバルの脅威を重要視していない。Netflixは両社を「世界的な消費者ブランド」と表現しているが、その存在はNetflixの成長に影響しないと述べている。
「当社はそれらの新規参入企業が実質的に当社の成長に影響するとは考えていない。リニアからオンデマンドのエンターテインメントへの移行が相当に大規模であるのと、提供するコンテンツの本質が異なるからだ。それぞれがさらにコンテンツに投資し、サービスを改善し、コンシューマーが引き続きリニア視聴から移行することにより、皆が成長し続けると信じている」(Netflix)
Netflixは、同社のストリーミング動画が米国のテレビ視聴時間の約10%を占めているとした。
決算報告によると、海外の契約者数は786万人の増加により計8863万人となった。この増加数は730万人増という同社の予測を上回っている。米国の契約者数は174万人の増加により計6023万人となり、こちらも160万人増という同社の予測を上回っている。
第2四半期について、Netflixは希薄化後1株当たり利益を55セントと予測しているが、ウォール街のアナリストらの平均予測は99セントとなっている。
Netflixによると、第1四半期の純利益は3億4405万ドル、希薄化後1株当たり利益は76セントで、それぞれ前年同期の2億9012万ドル、64セントを上回った。売上高は前年同期比22%増の45億2099万ドルだった。アナリストらの平均予測では、1株当たり利益はNetflixの予測より1セント高い57セント、売上高は45億ドルだった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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