本書は、「英語をこのようにして勉強した」といった個別の教科の「独学」方法について書かれているわけではない。勉強法というより、勉強するための時間の作り方、やらなければいけないことの優先順位の決め方など、「時間管理術」「タスク管理術」にフォーカスされている。仕事をしながら学校に通ったり、資格取得の勉強をしたりしているような社会人にとっても大いに参考になるはずだ。
しかし、本書で最も参考にすべきは、日本で生まれ育ちながら日本を出て、グローバルに活躍する著者の的確な指摘とアドバイスだ。日本にいてさえ、周囲の環境や人が国際的に変化しつつあることに気づく時代だ。法律の改正なども進み、今後ますますグローバルな視点や考え方が必要になる。第7章「グローバル時代の『学び方』」に著者の考えが集約されてはいるが、著者が受けたカルチャーショックや得た知見は、随所に表れている。
「自分は天才ではなく、普通」だと冒頭で著者は述べている。やったのは「小さなことの積み重ね」であると。その積み重ねを続けることがいかに大変なことかは、これまで習慣化に関する本を多数読み、実践しようと試みては失敗を繰り返している筆者からすると「やはりこういう人のことを天才と呼ぶのではないか」と思わなくもない。
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