「Chrome」ブラウザに、SNS等の有害コメントを隠す新たな機能拡張「Tune」--判定にAI活用

Alfred Ng (CNET News) 翻訳校正: 緒方亮 高森郁哉 (ガリレオ)2019年03月13日 11時37分

 ウェブサイトのコメント欄は、インターネットの最良の部分と最悪な部分が現れる場所だ。人を引きつける洞察の次に、人を怒らせる侮辱が書き込まれるといったことが、しばしば起こる。

提供:Google
提供:Google

 ウェブサイトの管理人が常に目を光らせていないと、コメント欄が有害な投稿であふれて混乱に陥り、対話を遠ざけてしまうおそれがある。コメント欄の管理が困難になり、AtlanticViceNPRなどのようにコメント欄の完全閉鎖を決断したウェブサイトもある。

 シラキュース大学でソーシャルメディアを専門とする教授、Jennifer Grygiel氏は次のように述べた。「パブリッシャーやウェブサイトは、読者がコンテンツに関わることを本当に望むなら、コメント欄の問題を解決する必要がある。現在、コメント欄はまだ非常に有害な状態だ」

 そこで、Alphabet傘下のJigsawが米国時間3月12日に発表した「Tune」の出番だ。TuneはChromeの新しい機能拡張で、JigsawのAIソフトウェア「Perspective」が有害だとみなすコメントを自動的に隠す。

 この機能拡張は、Reddit、Twitter、Facebook、YouTube、Disqusのコメントにのみ対応する。Jigsawのプロダクトマネージャーを務めるCJ Adams氏はブログ投稿で、いわばインターネットコメントの音量調節のようなものだと説明した。

 Jigsawは2017年、Perspectiveを初めて稼働し、The New York TimesやWikipediaといったプラットフォームのコメント欄向けにAIを試験提供した。Perspectiveは、大勢がスパム、ハラスメント、わいせつな内容などに分類した膨大な数の投稿から、ネガティブなコメントにフラグを立てることを学習した。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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