米Amazonは、偽造品防止プロセスを効率化し、同サイトでの偽造品の販売をなくそうとしている。
Amazonは米国時間2月28日、新たに「Project Zero」プログラムを発表した。このプログラムを通して、ブランドが商品の掲載を直ちに削除できるようにすることで、ブランドがこれまで以上に責任をもって偽造品を排除できるようにするとしている。
Project Zeroは、Amazon独自の自動保護機能に加えて、ブランドの警戒を促すことで、Amazonのサイトから偽造品を排除することを目的としたイニシアチブだ。
これまで、ブランドは偽造品と考えられる商品をAmazonに報告する必要があり、その後にAmazonによる調査が実施されていた。Project Zeroでは、偽造品の出品を削除するためにAmazonに連絡する必要はなく、セルフサービスツールを利用可能になり、これまでよりも直接的に管理できるようになる。また、データをAmazonの自動システムに送ることで、あらかじめ偽造品の出品を検出する確率を高める。
Amazonは、各製品ユニットを一意に識別するためのシリアルコードサービスも追加する。このサービスを利用した商品がAmazonのストアで注文されれば、Amazonがスキャンして、商品が本物かどうかを確認する。顧客の手元に届く前に偽造品を検出し、止めることができる。
Amazonのワールドワイドカスタマートラストおよびパートナーサポートを担当するバイスプレジデントのDharmesh Mehta氏は、電子メールによる声明で、「Amazonで買い物をする顧客の手に必ず本物がわたるようにすることが目的だ」と述べた。
「Project Zeroは、この分野への長期にわたる当社の取り組みと投資に基づいている。ブランドは当社と連携して当社の統合された強みを活用し、迅速かつ大規模に偽造品撲滅を進めることができる」(Mehta氏)
現時点でProject Zeroは招待制だが、同社は「対象ブランドの迅速な拡大に向けて取り組んでいる」という。
Project Zeroという名称は、「Shipment Zero」に似ている。Shipment Zeroは、2030年までに全出荷の50%で「ゼロカーボン」(二酸化炭素排出量を実質ゼロにする)を達成することを目的として2月に発表されたプロジェクトだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス