オムロンヘルスケアとiAPPSは2月28日、iAPPSが展開する政府系スポーツセンターの予約・決済システム「ActiveSG」の事業を分離独立させ、企業向け健康管理サービスを提供する合弁会社「HeartVoice」を共同設立すると発表した。
本社所在地は、シンガポール。社員数は、29名。資本金は、860万シンガポールドル(約7億)。出資比率は、iAPPSが70%、オムロン ヘルスケアが30%。
iAPPSは、シンガポール政府から委託を受け、国の施策として運営する20以上のスポーツセンターの予約・決済システム「ActiveSG」の開発・運用を行っている。「ActiveSG」を利用する会員数は160万人を超えており、ポイント還元など、さまざまなインセンティブプログラムにより同スポーツセンターの登録会員拡大に成功しており、デジタルコミュニケーションによる運動の習慣化など、行動変容のノウハウを有している。
オムロン ヘルスケアは、血圧計を中心とした循環器事業のリーディングカンパニーとして「高血圧に起因する脳卒中や心筋梗塞などの脳・心血管疾患の発症をゼロにすること(ゼロイベント)」を事業コンセプトに掲げ、生活習慣病などによる医療費増大という社会的課題解決に取り組んでいる。iAPPSのあるシンガポールにおいても、血圧計や体重体組成計などの家庭用健康医療機器を発売するほか、それらのデータを管理するアプリ「OMRON connect」のサービスを展開している。
今回設立するHeartVoiceは、iAPPSのアカウント管理から電子決済技術、インセンティブプログラム、システムノウハウと、オムロン ヘルスケアの家庭用血圧計をはじめとする健康医療機器や家庭での高血圧管理ノウハウを活用し、シンガポール企業向けの社員健康管理サービスプラットフォーム「HeartVoice」を開発し、企業向けサービスとして販売する。さらに、シンガポールで得た事業ノウハウをアジア諸国に展開する。
同時に、高血圧患者向け遠隔医療サービスを開発し、病院や医療機関と提携。シンガポールおよび、近隣アジア諸国での事業モデルの確立を目指す。
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