オムロンヘルスケアは、CES 2019にて開発中の心電計付き血圧計と、FDA(Food and Drug Administration/アメリカ食料医薬局)から医療機器認証を取得し、米国で販売を開始したウェアラブルの血圧計(499ドル)を展示した。いずれも日本での発売は未定。
高血圧患者は世界に約10億人、日本では約4300万人いると言われている。高血圧は自覚症状がほとんどない。しかし、治療を受けずに放置していれば、さまざまな合併症を引き起こし、脳卒中や心筋梗塞、腎不全などの原因となる。
オムロンヘルスケアは、循環器事業分野で掲げる事業コンセプト「脳・心血管疾患の発症ゼロ(ゼロイベント)」の実現に向けた取り組みとして、心電計付き血圧計やそれらの管理サービスを紹介した。
ウェアラブルの血圧計は、腕時計型のデザインで、つねに身に付けることで日常生活の中で気になった時にいつでも血圧測定ができるのが特長だ。
変化する血圧の変動を捉えることで、健康診断だけではわからない高血圧のリスクや個人ごとに異なる血圧変動の特徴を把握できる。現状では個人の利用にとどまっており、医療機関とデータ連係をしている事例はないという。
通常の歩数計や睡眠測定などウェアラブルとしての機能を備える。血圧を測定したいときは、胸の高さに腕を上げ、ボタンを押して測定を開始する。すると、圧迫帯が膨らみ手首を圧迫し、通常の血圧計と同様に測定できるしくみだ。測定時間は約30秒。
測定結果はBluetoothで送信され、アプリから結果や履歴などが見られる。バッテリは、1日に数回測って、1週間に2回~3回充電する程度とのこと。2日に1回ぐらいの充電が目安となりそうだ。
また、アプリ上で「お酒を飲んだ」「塩辛いものを食べた」などの記録ができる。測定したデータは、ExcelまたはPDFに出力も可能だ。
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