ジェーシービー(JCB)は2月20日、キャッシュレス推進協議会の規格に準拠したQRコード・バーコード決済スキームである「Smart Code」を2019年春に提供開始すると発表した。これにあわせ、コード決済事業者と加盟店をつなぐ情報処理センターの提供や、コード決済事業者・加盟店間の加盟店契約の一本化を実施する。
同社によると、QRコード・バーコード決済が拡大しつつある一方で、コード決済事業者間で規格などが異なるため、加盟店での決済環境整備や店頭オペレーションなどへの負荷が増加しているという。また、コード決済の乱立は、消費者の混乱やセキュリティへの懸念の増大を招く可能性があり、普及に向けた課題と指摘。加盟店の負荷軽減や、消費者のユーザー体験を改善するため、Smart Codeを提供する。
Smart Codeは、統一化されたコード決済規格により、複数の決済事業者のコードを一本化。事業者間の加盟店契約や設置端末、清算をまとめることができる。事業者側のメリットとしては、Smart Code加盟店であれば、個別に店舗との契約・導入開発なしにサービスを開始できる。店舗側も、個別に加盟店契約を締結して環境を整備する必要がなく、Smart Code参画事業者すべてのコード決済に対応できる。
このソリューションは、国際的な標準規格EMV(カード決済の安全と普及促進を行う団体「EMVCo」が定める国際的な標準仕様)に準用。海外のコード決済を導入する際に必要なシステム対応負荷も軽減できる。今後策定されるQRコードの統一技術仕様についても、キャッシュレス推進協議会よりガイドラインが公表され次第、対応する予定としている。
Smart Codeの最初の参画企業として、メルペイが名乗りを上げている。同社が2月20日に開催したカンファレンス「Merpay Conference 2019」に登壇したメルペイ代表取締役社長の青柳直樹氏は、Smart Code導入について「メルペイ加盟店のカバレッジを広げ、JCBと一緒にコード決済の統一化、普及を推進したい」と述べた。
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