カリフォルニア州車両管理局(DMV)は米国時間2月13日、カリフォルニア州で自動運転車を試験する許可を得たすべての企業に提出の求められる「Disengagement Report」(自動運転解除レポート)の2018年版を公開した。Disengagementとは、自動運転車の制御を人間のドライバーに切り替えることである。
Alphabet傘下のWaymoは、走行距離1000マイルあたりの平均解除回数は0.09件と、他社を大きく下回った。同社の2018年の合計走行距離から計算すると、自動運転を解除することなく1万1000マイル以上を走行したことになる。WaymoのDisengagement Reportにざっと目を通したところ、自動運転解除の多くは、「不要な車両操作がその状況下で望ましくなかった」ために生じたものだが、「路上にいる他者の無謀な振る舞い」や物体検出機能のちょっとした問題が原因だったケースもわずかにあった。
一方、Appleは、走行距離1000マイルあたりの平均解除回数は871.65件と他社を上回った。同社の2018年の合計走行距離から計算すると、平均で1.1マイルごとに自動運転を解除したことになる。
DMVへの報告義務はあるものの、どれだけ詳しく報告するかは各社に委ねられている。Appleは自動運転の解除をした理由について、「手動切り替え」や「制御」とだけ記載するなど、他社と比べて簡潔な説明で済ませているケースも見受けられた。一方でZooxは、「予測の相違、車両が位置する交差点についてシステムが誤った軌道を示した」など、理由を詳しく記述していた。
もちろん、このレポートで各社を同じ基準で比較することはできない。すべての車両が、それぞれ異なる困難を伴うルートを走行しているからだ。それでも、Waymoなどの取り組みが脚光を浴びているのに対し、Appleのプロジェクトがまだ極秘状態にある理由の一部が、このレポートから垣間見えると言える。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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