ヤフーは2月4日、2018年度第三四半期の決算を発表した。
売上収益は、第三四半期までの累計で7075億9000万円(前年同期比で7.4%増)、営業利益は1196億7900万円(同19.0%減)、四半期利益は700億8800万円(同33.7%減)。なお、通期の営業利益は、投資費用の最適化による投資額の圧縮、検索広告関連の売上が上振れしたことから、従来予想を引き上げて1400~1430億円としている。
広告関連売上収益は、ディスプレイ広告、検索連動型広告ともに増加し、第三四半期までの累計で2387億円(前年同期比7%増)。スマートフォン動画広告も、34億円と同期比で2.5倍に増加した。また、Yahoo!ショッピングやヤフオク!などEC分野の売上収益は4824億円(同11%増)、メディア事業は2236億円(同5%増)となった。
ヤフーでは、ソフトバンクとのジョイントベンチャーとして、キャッシュレス決済「PayPay」を展開。2018年12月には支払額の20%を還元する「100億円あげちゃうキャンペーン」を実施し、家電製品などの高額商品でも還元が適用されたことから、SNSやメディアなどで話題となり、わずか10日で終了した。 直前には終了するという話がSNSで拡散されたこともあり、最終日の駆け込み需要からトータルで115億円を付与したという。そのうち、不正利用など規約違反などにより、1月30日時点で2億円が保留になっている。
同社代表取締役社長の川邊健太郎氏は、「PayPayの累計登録は、サービス開始4カ月で400万人を突破した。これは、ヤフー史上最速」とし、「(キャッシュレス決済として)後発でのスタートだったが、一気に知名度が上がった」と、初回キャンペーンの成果を強調した。一方で、流出したクレジットカード情報をアクティベートした不正利用などの問題も発生。月額5万円、1日あたり2万円の利用上限金額を設けたほか、3Dセキュア対応などの対策を実施。不正利用分の全額補償も発表している。
2月4日には、「ある一定以上のセキュリティ問題は解決した」として、 新キャンペーン「第2弾100億円キャンペーン」を発表。日常使いを意識し、1回当たりの還元額を1000円に設定。 川邊氏は、「最初のキャンペーンは、とにかく金額の大小問わず便利でお得ですよと、最初の1回を使ってもらうことに主眼を置いていた。今回は、少額かつ高い頻度の決済にモバイルペイメントを使って欲しい」と、少額決済に絞ることで長期的なキャンペーン展開を目指す。なお、これまでソフトバンクとヤフーのPayPay出資額は両社200億円ずつで、トータル400億円になるという。
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