グリーは2月4日、2019年6月期第2四半期(2018年7~12月)の連結決算を発表。売上高は353億8500万円(前年同期比12.6%減)、営業利益は25億8100万円(同48.7%減)、経常利益は29億5400万円(同48.2%減)、純利益は22億3700万円(同42.5%減)で、減収減益となった。
四半期ベース(2018年10~12月)では、売上高177億3000万円(4億3000万円減)、営業利益は9億7000万円(6億5000万円減)、経常利益は7億9000万円(13億8000万円減)、純利益は1億5000万円(19億3000万円減)。営業利益について、開発投資の本格化に加え、第1四半期以前の一部取引にかかわる変動費の修正として1億6000万円を計上。これにより想定を下回ったが、それ以外はおおむね想定通りとしている。
同日行われた決算説明会において、グリー代表取締役会長兼社長の田中良和氏は主力のゲーム事業におけるオリジナルIPの長期育成について触れ「自分たちのIPを大きくしていかないと、利益率が高まらないことを感じている」とし、他社IPとの展開とあわせて、オリジナルIPをいかに大きくしていくかを考えているという。そのうえで「簡単にできるものではない。長い期間育成し続けることが大切であり、引き続き投資を続ける」と語る。
また、2019年度は海外展開を本格化する方針のなか、2018年10月には「DanMachi - MEMORIA FREESE」(国内名「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか~メモリア・フレーゼ~」)の配信を香港や台湾などに拡大。同年11月には「SINoALICE」でも香港や台湾などでの配信を開始。そして2019年1月にはオリジナルIPタイトルである「アナザーエデン」を、世界8の国と地域で自社配信によってリリースした。
田中氏は海外展開について、これまで他社IPタイトルでパートナーと組んで配信し、その後他社IPタイトルの自社配信で展開。そしてノウハウを積み重ねて自社のオリジナルIPの自社配信を展開するという、段階を踏んで進めてきたことを説明。そして今後については、新たに欧州に向けた自社配信も準備中としている。
また、取締役上級執行役員の荒木英士氏は、こうして海外配信されたアナザーエデンについて、「率直にいってかなりいい」と手ごたえを感じているという。そのうえで、段階を踏まえて展開したなかで、海外認知のないオリジナルIPタイトルが実績につながったことは、単に1タイトルがうまく立ち上がったというだけではなく、大きなマイルストーンになると説明した。
第3四半期(2019年1~3月)の業績予想として、売上高は165~175億円、営業利益は3~8億円としている。アナザーエデンの海外展開や、新規タイトルの開発投資の本格化、運営事業における採算性向上に向けた不採算タイトルからの撤退を見込んだ数字としている。
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