仮想現実(VR)や拡張現実(AR)、複合現実(MR)などの映像技術には、まったく新しいエンターテインメント用コンテンツを生み出す可能性がある。テーマパークのような施設でも、さまざまな活用方法が検討されているだろう。
たとえば、Universal City Studiosは人が歩き回りながら楽しむVR/ARアトラクション向けの技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間1月24日に「SYSTEMS AND METHODS FOR VIRTUAL REALITY AND AUGMENTED REALITY PATH MANAGEMENT」(公開特許番号「US 2019/0026946 A1」)として公開された。出願日は2017年7月18日。
この特許は、VRゴーグルなどを装着して体験するアトラクションにおいて、装着者の移動を適切に制御する技術を説明したもの。装着者の動きは、天井などに設置するレールのような仕組みとそこに取り付けるボギー車と呼ばれる台車を使い、ボギー車に装着者をロープのようなもので接続して制御する。
アトラクションは複数の部屋に分かれた構造をしており、ある部屋から次の部屋へ移動するには、たとえば次の部屋から人がいなくなったなどの条件を満たす必要がある。つまり、装着者の位置情報に応じてボギー車の移動可能な範囲を制限することで、装着者を適切なタイミングで進行させられる。
ボギー車には動力源を搭載せず、装着者の動きに追従するだけの構造で十分だ。ただし、ボギー車にモーターを取り付け、装着者を誘導するように動かすことも可能。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
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