3D映像は極めて高い臨場感や没入感を体験できるため、魅力的なコンテンツだ。家庭のリビングルームに置くようなテレビにも3D対応しているものはあるが、立体視するには専用の特殊な眼鏡をかける必要があるなど、手軽さに欠ける。
これに対し任天堂は、2Dテレビで立体感のある映像を体験できる技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間1月24日に「EYE TRACKING ENABLING 3D VIEWING」(公開特許番号「US 2019/0025913 A1」)として公開された。出願日は2018年9月27日。
この特許の技術は、テレビなどの映像装置を見ている人の位置や距離をセンサーで計測し、その情報に応じて表示映像をリアルタイム操作して立体感を出すもの。見ている人が移動すると、それに合わせて映像内の手前にあるものと奥にあるものの位置関係が変化し、立体感が得られる。この方法であれば、専用の眼鏡など使うことなく3D映像が楽しめる。
センサーは1つでも複数でも、この技術は適用できる。多くのセンサーを使って、見ている位置や方向を詳しく計測し、より細かな映像操作をすることも可能だ。センサーとしては、赤外線センサーなどの利用が考えられる。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
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